香港には青島から打合せの翌日の夕方の飛行機で帰ることにしていた。

 

お客さんとの打合せを昨日の午前中に終えてからは青島観光を楽しんだが、今日も夕方まで時間がある。

 

((引用元: arrivalguides)

 

今日は美食家(グルメ)のR社長から近くのワイナリーに行きたいと誘われていた。

25年程まえにイギリス人がはじめたワイナリーが近くにあるそうだ。

 

知らなかったが青島の北東にある山東省・煙台は中国の近代的なワインの発祥の地らしく、美味しいワインの産地になっていた

 

中国と言えば紹興酒や白酒だと思っていたが、中国のワインの歴史はかなり古い。


漢の時代から飲まれていて唐の時代にはワイン作りが盛んに行われ杜甫や李白などもワインを題材にして漢詩を詠んでいる。

 

(引用元: ilril's fantasy)

 

明朝、清朝の時代になってからは、蒸留酒の白酒が台頭してワイン作りは衰退したが、それでも近代的なワインの製造が山東省・煙台で始まったのは1892年というから日本が明治初期に山梨で初めて醸造所を作ったのと同じころになる。

 

ここ山東半島はボルドーと同じ緯度で、特に北側にある煙台は気候もボルドーに似ていて、いくつもの醸造所でワインが作られているそうだ。

 

(引用元: fodos travel guide)

 

そして、そこ煙台の張裕ワインは2015年のサンフランシスコでの万博で4つの金賞を獲得して中国ワインの名前を世界に広めていた。

 

煙台までは青島から車で2時間程かかるが、今日行く華東百利酒荘(華東ワイナリー:Huadong Baili Winery)という醸造所は青島の郊外にあって30分程でいけるらしい。

 

ホテルを出て郊外に入り丘を少し登って行くと、突然目の前に葡萄畑が広がってその奥にワイナリーの建物が現れた。

 

(引用元: Chateau Huandong winery QIngdao)

 

ワイナリーでは葡萄畑やワインの貯蔵庫などを見学できて、白と赤のワインを試飲もできる。

 

ワイナリーの見学を終えてワインを試飲したあとで、R社長は自分用の高級なワインを選んでいる。 

 

香港には、まとめて木箱で買うので郵送してもらうそうだ。 いくつか試飲して迷った末に決めたワインを “どうだろう・・?” と私にも勧めてきた。

 

ウ~ン・・・判らない。

 

 

香港に戻ってから少し経つとR社長が、荷物が届いたと言って私に1本持ってきたワインは、私が自宅用にお土産で買ったワインの倍以上の値段がする。

 

そういえば、フランスの五大シャトーの一つのラフィットが煙台でぶどうを育てて10年以上の準備期間を経て最近Long Dai という中国産のワインの販売を始めたそうだ。

 

(引用元: bloomberg)

 

ボルドーの1級シャトーのラフィットが手掛けた中国産Long Dai は、味も1級だが値段も1級らしい。