夕べの晩御飯はアーミー餃子。大量に作った餃子をだーっと並べて大皿に盛るからそう呼んでいる。
学校から帰ってきた息子に
「餃子包むの手伝ってくれる?」
と聞いたら、あっさりオッケーと手伝ってくれた。2人で餃子を包みながらしみじみとしてしまった。こうして平日にゆっくり餃子を包む生活、1年前は特別なことなんて思わなかったなあ、と。
私がフルタイムで働くようになって、息子は荒れた。それはそうだろう。それまではいつも帰宅するとお母さんにおやつを出してもらったり、その日学校何か嫌なことがあったら、そのイライラをちょこっとぶつけたりと、とにかく誰かがそばにいてくれる、というのは特にまだ小学生の子供には大事なことだっただろうと思う。それがぷっつりとなくなってしまったのだから。
私の仕事がいずれこうなることを予測して、2年前から息子をアフタースクールプログラムに通わせていました。学校で過ごす時間の方が家いる時間よりずっと長くなって、すでにコミュニュケーションを取る時間がぐっと少なくなくなってしまっていたところに、フルタイムの仕事が決まった。私はすぐにワーカホリックになってしまい、家でも仕事のことを考えていることが多くなってしまっていました。
(新しい職場で、ついつい不安から120%でがんばってしまう典型的なインポスターシンドローム。一番近くで仕事をさせてもらっている私のメンターでもある先生が、私とだいぶ違うタイプなのに救われています)。
「心ここにあらずの親」なんて、幼い子供にとって相当不安だったはず。親が、対象が何であれ(不倫にははまって別の誰かに気持ちを奪われているとか、偏った思想や宗教にのめり込んだりしているとか)、何よりも大事な子供であるはずの自分を、一番大切なものとしてまっずぐ見てくれない、ということは子供にとってすごく寂しいことだと思う。それが物心ついたころからずっとそうなら問題はなかったのかもしれないけれど、彼の場合はそれが急に来てしまったから。
幸い、高校生の娘は、家族よりも友達といる時間の方がすでに楽しくなっていたし、勉強もスポーツも忙しいので、時間通りに目的地に連れていきさえすれば、あとは自分で楽しみます、というスタンスになっていたけれど、息子は違いました。
あまり外に出たがらなくなり(ずっと続けていたスポーツも、なんだかんだと理由をつけて休もうとするし)、快楽のドーパミンを頭に流し続けてくれるYouTubeを、ベッドに寝転びながらダラダラと見て、甘かったり辛かったりするお菓子を食べたがっていたようです。表情も暗くなった。
それまでの通常の仕事に加えて、今まで以上に子供たちの送り迎えや家事の責任も負うことになったスティーブン。妻がスーパーコミューターになりフルタイムの仕事をして、毎日12時間家を留守にする、という状況になれるのが必死な感じで、息子の様子が少しおかしいことに気がついても、時間をかけてケアをしてあげる気持ちの余裕はない感じでした。
フルタイムになる前は、これからの生活がどうなるのか想像できなかったから、ワクワクの方が大きくて「ママがフルタイムになるからお手伝いリストも準備して、家族でがんばろう!」みたいな雰囲気になったこともあったけれど、そんな期待通りに上手くいくはずもなく。それでも少しずつだけれど、やっとお互いこの日常に慣れてきた感じがします。Life is messy, but it's ok.
息子はスポーツや趣味にもまた意欲的に向き合っている様子(もちろんだから安心、というわけではないけれど)。先週学校でPTA主催のGlow Partyがあって、親も参加可だったから連れていったんだけれど、そこでもとにかくキラキラと楽しそうにしていて嬉しかった。
でもやっぱりどこにいても私とスティーブンをそれとなく視界に入れているのが伝わってきて、切なかった。年少の子供たちからも「おっきいお兄ちゃん」という感じで慕われていている息子。他人の前ではあんなに堂々としているのに、私とスティーブンが「子供たちがパーティを楽しんでいる間ちょっと学校のグラウンドを散歩しようか」と二人で歩き始めたら、「Hey mom! Dad! Where are you guys going?(どこいくの?)」と大声で言われたよ。涙。小犬みたいじゃないか。
そういえば、息子。ミドルスクールに進んだらぜひ入りたいと願っていたクラブの面接に合格しました。自分で決めて挑戦したことだから、素晴らしいなと思う。これからもいろいろなことがあると思うけれど応援しているよ。がんばれ。
今日は今から中年夫婦の王道、コストコデート。スティーブンなんて仕事を早く切り上げるほどの気合の入り方(笑)。