週末、珍しく雨が降っている。
今日は町の素敵なレストランで、友だちの誕生会をするつもりだったんだけど、一人の子が「雨だから運転とかも危ないし、延期しない?」と提案があり、「よっしゃー」と胸の奥でガッツポーズをしてしまった。
日本に住んでたころは、雨で予定変更なんてありえなかったと思うけど、今住んでいる場所はほとんど雨が降らない。だからみんな雨に慣れてなくて、交通事故も激増したり、仕事を休む人も多い。昨日も雨だったけど、ランチ時のスタッフラウンジは代行の先生たちでいっぱいだった(皆さん休んでいらっしゃるのね)。
私は雨でも超緊張しながら長距離通勤して仕事へ行ってるけど、週末までこの雨の中運転して町まで行くのは正直嫌だなあと思ってたから、友だちの「誕生日会リスケしよ」の一声、ありがたかった!
もちろん3人満場一致で、秋休み中に改めてお祝いすることに。こういうところが長く仲良くできている理由と思う。3人それぞれライフスタイルは全然ちがうけど、アメリカで日本人としてがんばって生きてる大事な仲間がいることは嬉しい。
娘は今週末ドジャーススタジアムである音楽フェスへ参加する予定だったけど、それも雨で来週になったらしい。(こういうところもLAらしいわw)
スティーブンが仕事で来週末からサンフランシスコへ行くんだけど、私も息子も秋休みに入るから、「運転手伝うよ」ということで一緒に行くことになった。娘も行きたがっていたけれど、フェスが延期になったから、今回はスティーブンと息子と3人旅行。初めてじゃないかな。
昨日は学校で、ちょっと落ち込むというか、気持ちの整理がつかない出来事があった。生徒とのやりとりは人間同士の生ものだから、どうしようもないことがあって、もちろん嫌な思いをすることもある(お互い様だと思うけど)。
自閉症の生徒が、時々突拍子もないことを言ったりするんだけど、昨日は私をすごく傷つけることを大きな声で口にした。(今年は担当している授業に、クラスは別だけど合わせて3人の自閉症の生徒さんがいます。一人はシャドーイングといってアシスタントがついているのですが、今回は補助がな自閉症の生徒の起こしたことでした。)
一瞬ひるんだというか、けっこう気持ちが乱れたんだけど、そういうときは呼吸を整えるのが一番なので、地面に足がしっかりついていることを体で確認して、10秒ぐらい深呼吸をするようにしている(これは仕事で培った自分を守る儀式みたいなもの。公立のアメリカンハイスクール、本当に毎日いろいろありますから…苦笑)。自閉症ではない生徒がそれを言ったなら、その生徒をすぐに廊下に出して、セキュリティに連絡して迎えに来てもらい、管理職のところへその生徒を連れていってもよかった。だけど、そうじゃない。
私は「あなたが言ったことは失礼だったと思う。あなたの言ったことは真実じゃないから、もう言わないでね」と短く伝え、自分の仕事に心を戻した。でも、気持ちは相当乱れてたんだけど。言葉って体の暴力よりも突き刺さるよね。でもその生徒の場合、悪気はまったくなかったのかもしれないし、他に伝えたかったことがあったのかもしれないし、それはわからないから。
それで授業が終わって、どうしたものか…(これからの彼の成長を思うと、この件について親御さんにも連絡しなきゃだよなとか)と考えてたら、ケースマネージャーからメールがきた。なんと、その場にいた他の子が「こんなことがあった」とスクールカウンセラーにすぐに相談しに来たんだって。そして、それが学校の特別支援が必要な生徒さんたちを担当しているケースマネージャーに連絡がいき、私にメールが来たというわけ。
「こんなことがあったと聞いたんですが、これは絶対あっちゃいけないことだから、詳しく教えてください」と。
それで私はその時のことをメールにして伝えたら、そのケースマネージャーが、「私から保護者に連絡しましょうか? それとも先生の方から直接したいですか?」ということだったので、私は特別支援教育の専門家ではないので、生徒本人のことも(おそらく保護者のことも)よくわかっているプロにお願いすることにした。
いろいろあるよね。
私はあの一言で、すごく心が乱れたんだけど、彼の親御さんたちはきっと毎日そういう状況と向き合っているんだなと思ったら、少し胸が苦しくなった。
全ては経験。そして学び。人は経験して失敗して成長できる。今回のことで、私も少し成長したし(こういうこともあり得るんだなって学んだのは、職業上とても大きかった)。その子も、これからケースマネージャーや保護者との会話で何かを学ぶだろう。その場にいたクラスの生徒も、それぞれきっと何かを感じて、何かを学んだと思う。学校ってなんかすごい場所だと思う。私がこの仕事を選んでよかったと思う理由もここにある。
