今日は補欠選挙がありました。

(すみません「地方選挙」じゃなくて補欠選挙でした。ソウル市長もプサン市長も有名どころが空席で勘違いしました。放置してた投票案内の封を開いてわかりました。)



うちの方でも議員を一人選んだわけですが、

面白かったのが、選挙の広報パンフです。

やっぱり地方だからか、年寄りじみてて洗練されてないこと。



「郡民の息子」とかね。

「働き手」とかね。

息子って何? ってやつですが、韓国ではけっこうありきたりというか、親近感やアピール力があるんですね。

50代の候補が頼りがいのある息子を名乗る、つまり7、80代高齢者アピールです。

高齢も後期になると息子が頼りになりますからね。



うちの息子らは18歳を過ぎて投票権を行使してきましたが、

「息子」には入れない。センスがない。

あれをするこれをするってのは誰にでも言える。

ですって。


じゃあ「牛」に入れるの?


対立候補は「ウリの労役牛」でした。

それはそれは、牛も頼り甲斐がありますね。

昔、耕運機の代わりに田畑を耕してくれた、力強くも愛着のある牛は、足腰も弱って将来に不安を持つお年寄りたちに、希望を与えてくれることでしょう。



息子いわく、

(あ、郡民の息子じゃなくて、うちの息子です。)

20代男性と60代以上の朴正熙世代は、民主党非支持なんですって。

なにその20代は? 就職できないから?


あまりにも女性優遇をしたため、新入社員の給料の男女格差がなくなったんだそうです。

男性は軍隊で苦労して、2年の時を費やしてやっと学校や社会に戻ったら、それまであった入社試験の「加算点」も年齢による給与の優遇もなく、2才年下の女性と同じ待遇を受ける。

例えるなら、有資格者が資格を認めてもらえなくなったのに似てるかな。2年の、もしかすると命がけの軍役で得た資格の無効。

なぜなら就職は男女平等だから。

「だったら女も軍に行け」と言う声も出ていいわけですが、選択的男女平等なのでしょう。

男性としては、

何の補償もなくなった。

らしいです。命をかけて国を守って冷遇されるわけね。

これは逆に男女不平等です。



で、もうひとつ面白かったのは、民主党候補のパンフにあった一文です。

最後の1年、最後まで責任を取らせてください。(やや意訳)


国会180議席の圧倒的勝利はまだ記憶に新しいです。

政権支持率が30%台になったとはいえ、大統領の対立候補は現在いないんですからムン・ジェイン支持は30%台でありながら鉄板のはずですが、



そうですか。君ら、最後の1年だと認識しているのですか。

そして、最後まで責任を取らせてもらえずに、ここらですげ替えられてしまうかも、と認識しているということですか。

なるほどねえ。

ムン・ジェイン鉄板を演出しながら、保守の影はどこにも見えなくしておきながら、

自分達が危機感を感じているのね。



でも20代女性と30、40、50代は民主党支持だよ。

選挙は、当選者がいれば落選者がいるんだけど、先回の国会議員選挙は結果は民主党180議席の圧勝だけれど、ざっと見た感じ、国民の力は6対4での落選。激戦区は55対45とか、52対48とかの僅差で民主党議席になってるところがあったわけよ。

すると、その選挙区の「国民の力」の議席はゼロでも、得票率つまり支持者はけっこういるわけなんだよね。議席に反映されてないけど。


ムン・ジェイン政権では保守層は既得権層、積弊として徹底的に排除されて来たし、ニュースでもネットでもその声は取り上げられておらず、デモはコロナを理由に許可されず、

有力人物は逮捕させたり辞職させたり左遷したり...

保守はすっかり草葉の陰に潜んでいて、いいねの数はいつも2桁違っていて、生存の全体数が普段はまったく把握できないのだけれど...

(60代以上はネットユーザーではないから。)

立ち上がったら、挽回できるかも。

オンラインでは絶滅寸前でも、オフラインでは元気なお年寄りとして生きている?

だってムン・ジェイン大統領が生まれた選挙では、うちのお姑さますらムン・ジェインに投票したんだもの。

その理由というのが、

たまに替えてやらないと不正をするから。

70代80代の年寄りは、保守であってもそういう理由で政権交代させるんです。

年寄りパワーがまた動くか? 



さて、

うちの息子とだんなと、誰に入れたんでしょうか。



無効票を入れたけど?

「息子」にも「牛」にも入れなかったんかい。

棄権するなら白票を入れろとか高尚な?こと、誰が教えたの?



駐車場を作ってくれる方に入れた。不便なのはそれだけだから。

そだね。町の議員さんだから、国政は関係なかったね。社会科はまず「ぼくたちわたしたちの町」から始まるものね。ちゃんと公約を読んで選んだのね。



秘密投票。

そだね。家族からもあれこれ口出しされたくないものね。秘密が基本よね。



うちのところはちまっとした議員選挙ですが、

ソウル、プサン市長が、どういうことになってるか。

請うご期待。




そうそう、ソウル「市長」って言うけれど、

人口1000万の「ソウル特別市」ですから、日本で言えば東京都知事です。