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k.i.o景

デザイナー・枝松 聖のブログです。

9月30日で東京田無のミスタードーナツが閉店になるそうです。2015年放送の

TVアニメ「クラスルーム☆クライシス」制作当時に通っていたスタジオが田無

にあり、こちらのミスドにも何度もお世話になったものでした。

 

「クラスルーム☆クライシス」では、「メカニカル・ディテールワークス」の役職名で

作画表現による宇宙船やエンジンの登場するカットや、設定はない、けれど、

しっかりと未来的な世界観を感じさせる描写が必要となるカットなど、シリーズを

通してメカニック関係の絵をチェック、ちょっといい感じにするお手伝いをして

いました。

 

「宇宙戦艦ヤマト2199」の少しあとのタイミング。その技術を活かせる部分も

ありつつ、「2199」ではチーフメカニカルディレクターの西井さんが調整してくだ

さっていた部分など、新たに勉強の必要なこともたくさんあり。当時スタジオに

いらしたアニメーターの皆さまにはとてもとてもお世話になりました。この作品

で得たものがなかったら、いま「2202」の作業は出来ていなかったと断言できる

くらい。

 

ミスド閉店のおしらせで思い出したあの頃の日々と、夕方のおやつ用にと買って

きたものの作業に没頭、すっかり油の香りが強くなったドーナツの味。9月の終わ

り、甘くて重いあの時間が、胸の奥をうずかせるのです。

 

 

 

「TVアニメ『sin 七つの大罪』公式魔導書 淫果応報ノ書」発売中です。                            

 

「インダストリアルデザイン」として参加しました設定画と、コメントインタビューを

載せていただいております。インタビューでは、どんな仕事をしているのか

という説明から、推しの魔王様まで、いろいろ話してみています。よろしくお願い

いたします。    

 

全話ストーリー紹介は各話にバトル&セクシーショットの見所案内と、監督の

コメントつき。美術ボード、キャラクター設定、美術設定は、メインどころだけでは

なく、かなりこまかな部分まで掲載。スタッフへのインタビューもまた各部署まで、

こまやかに。

 

作品の空気感やダジャレめいた書名とは裏腹に、むしろアニメのムック本としては、

えろく紳士なつくりです。…間違えました。えらく真摯なつくりです。おおきな声で

言うのはいつもはばかられるけれど、やっぱりこのアニメ好きだなあと、あらためて

感じさせてくれました。

 

 

 

7月です。お手伝いしております「宇宙戦艦ヤマト2202 愛の戦士たち」第二章も

8つの劇場での上映を残すのみとなりました。2017年も後半戦ということで、

あらためて自己紹介をしてみます。

 

枝松 聖【えだまつ きお】

 

アニメの設定をつくる仕事をしています。プロップ&セットデザイン、メカニカル

デザイン、クリーチャーデザイン、イメージボードデザイン、それから、ときどき

作画のお手伝いをすることもあります。2016年からは家族も増え、鉛筆と哺乳瓶

を交互に持ち替えながら仕事をしています。フリーランスです(特定の団体には

属してはいません)。おもな参加作品は「宇宙戦艦ヤマト2199」「クラシカロイド」

「クロックワーク・プラネット」など。詳しいプロフィールはこちらに。

 

■現在進行形の作品

「宇宙戦艦ヤマト2202 愛の戦士たち」

デザインとメカニック作画のお手伝いをしています。「宇宙戦艦ヤマト2199」

「星巡る方舟」に続いての「乗艦」となります。章ごとにイベント上映の形式で

展開中。第三章「純愛篇」が10月14日から上映です。

公式サイト

 

「劇場版 はいからさんが通る」

少尉のサーベル、紅緒の自転車、牛五郎の人力車など、大正浪漫を彩る

プロップ、小道具類のデザインのお手伝いをしています。11月11日より

全国ロードショーです。

公式サイト

 

「sin 七つの大罪」

インダストリアルデザインの役職名で、プロップ、セット、クリーチャーなど

各方面のデザインをお手伝いしています。TOKYO MX、BS11、AT-Xにて放送

中。いよいよクライマックスです。

公式サイト

 

■SNS

ツイッターアカウント @EDAKIO

フェイスブックアカウント 枝松 聖

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「宇宙戦艦ヤマト2202 愛の戦士たち」第二章「発進篇」が劇場で上映中です。

後半話数にあたるパートのメカニック作画のお手伝いをしております。よろしく

お願いいたします。

 

第二章では「メカニック作画協力」という役職名でクレジットされています。

メカニック関係のカットをレイアウトの段階で調整、描写の精度を上げるお手伝

いをしています。もうすこし詳しくいうと、演出を担当されたかた、作画監督の

かたのチェックを経たあとのもうひと声、というぐらいの段階で、かたちのとり

かたやカゲ付けなどをさらにイイ感じにするお手伝い、協力をしています。

 

じつは第一章の第2話でも同じ作業をおこなっているのですが、特にその内容

に相当するクレジット表記はない状態でした。この章からはプロデューサーの

かたにお願いして、役職名をつくっていただいています。仕事への責任感という

のもありますが、それ以上に、描いた絵を誰が直したのかがわからないのは、

原画を担当されたかたに失礼なのではと、第一章の関係者試写会でエンドロール

をみたとき思ったのです。真相が曖昧なまま、機械的に事態が進んでしまう

のは、物語でも現実でも、やっぱり良いことじゃない。

 

第二章でお手伝いしているのは、おもに艦載機の機内でのシーンなどです。

同じ機体の機内であっても背もたれやコンソールなどのかたちの解釈が

各話数で若干変わっていたりもするので、そのあたりを見比べてみるのも

おもしろいかもしれません。

 

「宇宙戦艦ヤマト2202 愛の戦士たち」公式サイト

 

 

 

 

 

宮武一貴さんの画集が届きました。「宮武一貴の原色を再現!」とは帯に書かれ

ている言葉ですが原色どころか、設定画のかかれた紙の風合いや鉛筆のにおいま

で感じさせる印刷に、息を飲んでおります。

 

宮武さんのデザインの凄みをダイレクトに感じたのは「宇宙戦艦ヤマト2199」

第3話でのこと。真田さんがガミラス植物の入った標本ケースをのぞき込む…と

いう場面の作業で、宮武さんの起こされた設定画と向き合ったときでした。

 

あきらかに地球の生態系とは異なるウネウネと細長い、けれど、動物の足ではなく

植物の一部であることは直感的にわかる造形。「ガラス面に圧着しています」と、

立体が把握しづらいところにはキチンと説明書きがあるものの、それぞれの部位

がどういう機能を果たすものであるのかを声高に押し付けてきたりはしない。

それをどう描くのか、料理するのかは現場にゆだねられている、そんな設定画で

した。寒い時期、コタツで作業をしていたのですが、立体を追ってゆくおもしろ

さに、気がつけばうっすら汗すらかいていました。

 

画集のテーマともいえる巨大な構造物だけでなく、ミニマムなオブジェクトの中にも

マクロサイズに広がるイマジネーション。このときガミラス植物の生態のリズム感?

のようなものにふれたことが、その後の第12話、ドメル家の墓前にたむけられた

花束をデザインするのにソウトウ助けになりました。

 

2015年に開催された原画展をベースにしているということで、作品のセレクシ

ョンはちょっと意外な、けれど間違いなくコアなラインナップ。横に広い、メガ

サイズな紙面からも飛び出しそうなデザイン世界。じっくりと、この目で味わっ

てゆきたいと思います。