どうする、ヤマトが立ち去ったあと、侵略するかい?
「宇宙戦艦ヤマトⅢ」第24話、シャルバート星を出発する直前のヤマトの第一艦橋
で、古代はデスラーにそう問いかけます。どこか冗談めかしたふうにも聞こえる口調
とは裏腹に、スクリーンの向こうのデスラーをみつめる古代のまなざしは、真剣その
もの。母星を失い、白色彗星帝国に失望してもなお、力による宇宙制覇の道を止める
ことのない友へ。ガルマン・ガミラス建国紀元一年の祝典、その後の騒乱を経ても
なお、変わることのなかったその心へと向けられた、刃のような問いかけでした。
2月からのBS10スターチャンネルでの「宇宙戦艦ヤマト」TVシリーズ特別放送も、
「Ⅲ」の第25話をもって、終了しました。本来は1年間の予定だったシリーズが
都合により短縮されたという経緯もあってなのか、それとも天然なのか、作品のバラ
ンスに、じゃっかん独特なものがある「Ⅲ」ですが、あらためて日々、一本一本追い
かけているうちに、心に染みてくる部分もたくさんありました。同じように故郷の
ために戦い、同じように大切なひとを失いながら、いくつものシリーズを生き続けて
いる古代とデスラーとの関係も、そのひとつでした。
お互いを想い合う心があっても、けっして越えられない一線。生き方の違い、と割り
切るには、すでに多くの犠牲も出ている、というか、今度の地球の危機の理由でも
あるその一線に、どう決着をつけるのか。ヤマトが宇宙のあちらこちらへゆく中でも、
人間関係が広がってゆく中でも、ブレることのないその流れに、回を追うごとに様子
がおかしくなってゆく森くんに翻弄されつつも、引き付けられていました。
話数によっては、人間たちのドラマ以上に熱量の高いこともある戦闘シーンも印象
深いものがありました。あざやかなビームの光、あでやかな爆発が宇宙を飛び交う、
これまでのシリーズとは文字どおり色合いの異なる表現。特別放送という「ヤマト」
のTVシリーズすべてを時系列で放送する枠組みが、その特殊性をより実感させてく
れました。つい2ヶ月前にみていた1974年のシリーズとのちがいといったら。
最後にこのシリーズを見たのは「2199」の「勉強」のためでした。そのときから数年、
「2199」での仕事も完了して、現実世界でもいろいろあってからの「宇宙戦艦ヤマト」
シリーズ。製作された時代の空気、この描写って、たぶんこんな意図だったのかなーと
いう推測など、むしろ目的を絞っていた当時よりもみえてくるものがあり。というか
当時よりも大好きになっていました。「Ⅲ」の最終回には、わぁ八二年の夏がたのしみ
ルンルンなんて思っていたくらいに。ヤマト、おもしろかったです。
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