はばら先生回想録・6 | k.i.o景

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デザイナー・枝松 聖のブログです。

TVアニメのオープニング映像では主題歌に載せて、その作品のテイストを
伝える映像が約90秒の世界の中で展開されています。

キャラクターがどんなひとなのか、世界観がどんなものなのか…マニアック

な観方になると、どんな技術が使われているのか、どんなアニメーターさんが

描いているのか…などなど、見るべきところの多い映像です。

ただ、作品を象徴するものであるからこそ、放送までに間に合わず、初期話数

では本編映像を急場でつないだものになっていたりすることもあったりも。
少々残念な気持ちもありますが、そこでどのシーンをチョイスしているのか、

その理由を考えてみるというのも、最近は一興だったりします。


ずいぶんと、ヒネた観方ですけど(苦笑)。


前回から、ちょっと間が空きましたが、2008年 11月18日に開催された

北里大学・市民大学「芸術創造の世界」第9回 

一般教育部特別講師 羽原信義さん(アニメーション監督)による

「TVアニメーションの制作過程」レポート第6回です。


■アニメーションができるまで TVアニメ編 オープニングのできるまで


はばらさんは数々のアニメーションでオープニング映像(エンディング映像も)を
手がけてきましたが、今回は「武装錬金」での制作工程が紹介されました。


・デモンストレーション曲
・画面イメージング
・絵コンテ
・仮編集
・作画・彩色・背景
・撮影
・編集


楽曲からイメージを広げて、妄想して、形にしてゆく…「絵コンテ」までの段階を

ざっくばらんに言うと、そんな感じですが、そこまでが、はばらさんがひとりで

取り組んでいるお仕事。しかしTVアニメーションはひとりで創れるものでは

ありません。OP映像制作に関わる、他のスタッフの方とその「妄想」、

意識を共有するために、「仮編集」で、楽曲と、絵コンテの画や一部制作の

進んでいるカットを合わせて、どんなイメージのものを創りたいのかを示します。

仮編集の映像というのは、一般の目に触れることはまずないものなのですが、

その超レアな「途中ver」が、講義では上映されました。


はばらさんの絵コンテの画、動画になる前の原画等、「途中」ではあるけれど、

何が描かれているのか、何を描こうとしているのかがわかる映像になっています。
中には実際放送された「武装錬金」に先行して、ジャンプフェスタで製作された

プロモーション映像の中のシーンも組み込まれています。

完成された「武装錬金」オープニング映像は、高密度に描き込まれ、スピーディに

動くアニメーションと、厚みのある撮影処理が、とても印象的なフィルム。

はばらさん自ら劇画調タッチを描かれていたりもする映像は、とても見ごたえの

あるものですが、この「途中ver」ではそれらの根幹にある演出のプランニング…

歌詞に合った、または歌詞の意味をさらに加速させるためにどんなふうに

映像を創っていたのかが、シンプルな表現ゆえによく見えてきて、たいへん勉強に

なりました。


次の講義はちょっと番外編。

「アニメーションができるまで TVアニメ編 質問コーナー」に、つづく