体の中に寿命を決める遺伝子があるという説があります。
その証拠となるのが「早老病」と呼ばれる病気です。
症状は、若いころから白髪やしわ、皮膚の硬化などによる老化がめだつようになり、甲斐ないでもいわゆる高齢者に多い白内障や骨粗しょう症、動脈硬化などを早期に発症してしまいます。
このような早老病には、ウェルナー症候群、プロジェリア症候群などがあります。
ウェルナー症候群は、DNAの修復や複製に必要なWRNという遺伝子の異常によって引き起こされ4ていると考えられています。
50歳くらいで、がんや脳卒中、心筋梗塞などになりやすく早く死亡するといわれています。
プロジェリア症候群は、ラミンAという遺伝子の異状によるものと考えられ、ほとんどが10代で老化して死んでしまいます。
ラミンAは、細胞核を囲っている核膜の構成成分であるタンパク質をつくっています。
そのためラミンAの異常で核膜に異常が起こると、細胞核の中身が影響を受け、細胞全体に異常がおこると推測されています。