(3)神経細胞を守る「グリア細胞」
グリア細胞とは、神経膠細胞とも呼ばれ、神経組織において神経細胞ではない細胞の総称をいいます。グリア細胞の数は神経細胞の10倍といわれており、グリア細胞のグリアとはギリシャ語で「接着剤」という意味です。その名の意味通り、グリア細胞は、神経細胞の間を埋めるように密着しています。
グリア細胞の主な働きは、神経細胞に栄養分を補給したり、損傷した神経細胞の修復をしたりと神経細胞の働きをサポートする役割を担っています。また、健康な心と体を維持するために脳内への異物の侵入を阻止する機能を備えています。
グリア細胞にはさまざまな種類がありますが、アストログリア(星状グリア細胞)、オリゴデンドロリア(稀突起グリア細胞)、ミクログリア(小グリア細胞)の3つが主な働きをしていると考えられています。
●アストログリア(星状グリア細胞)
アストログリアは、グリア細胞の中で一番多く存在し、アメーバ状などさまざまな形をしているものもありますが、星のような形をしているのが特徴です。
血管壁から栄養分を吸収し、神経細胞に栄養分を与えています。また、血管脳関門(脳の血管から神経細胞へと有害な物質が移行しないように働く)の形成などの働きにおいても重要な役割をしています。
近年、アストログリアは神経細胞のサポートだけではなく、実はアストログリアが神経細胞と同様に、神経伝達物質を放出し、周囲の神経活動を調節することが示唆され、注目を集めています。
●オリゴデンドログリア(稀突起グリア細胞)
オリゴンドグリアは、小さな卵のような形をしており、数本の突起を持っています。この数本の突起の先を伸ばすことで、神経細胞の軸策(神経線維)に巻きつき、髄鞘(軸策の周囲を層状で包み、神経の興奮をすばやく伝える役割)をつくり出します。
●ミクログリア(小グリア細胞)
ミクログリアは、免疫細胞の中心的役割を担うマクロファージのことをいいます。不規則な形をしており、細い突起を持っています。その突起で周囲の細胞に接触して異常がないか監視しています。
また、死んだ神経細胞や異物を取り込み、貪食(分解・消化)して脳内を正常な状態に保つ働きをしています。
神経細胞が高度で複雑な脳の神経回路を形成して「認知」「運動」「感情」「記憶」「学習」という脳の中心的な役割を果たしているのに対し、グリア細胞は神経細胞のサポート役(神経細胞が電気信号を送る際の手助けや神経細胞に栄養を渡すなど)としか、今までは考えられていませんでした。
しかし、近年の研究から、脳の高次機能は、実はグリア細胞によって支えられている可能性が高いことや、神経細胞が置かれた状況を監視しながら神経細胞を守ろうとする免疫機能の働きをしていることが分かってきています。
脳における免疫機能の役割(脳内を正常な状態に保つ)を担っているのがグリア細胞のミクログリア(マクロファージが脳に移行し姿を変えたもの)です。ミクログリアは、死んだ神経細胞や異物を取り込み、貪食(分解・消化)することによって新しい神経回路をつくりやすくしています。
一方で、ミクログリアの特性として、活性化(神経細胞の状況を監視して守ろうという気持ちが高まる)することで損傷を受けていない神経細胞まで攻撃することがあります(免疫機能の暴走)。
この特性は、脳における病気の治療や解明に大変役立つと期待されていますが、未知の部分が多く、日々研究が行われています
栃木県小山市にて、売買を中心とした不動産業と建設業を営んでおります。
公式サイト:
http://www.e-eda.co.jp
栃木県小山市不動産の土地・新築住宅・中古住宅・マンションの売買・アパート・マンション・貸家・駐車場の賃貸・仲介の不動産情報はエダ住宅までお気軽にお問い合わせ下さい。