今回はこんな感じ




うつくしき伊周(三浦翔平)さま。
なにこの顔のレイアウト、バランス。
神が納期に10年かけた造型。うつくし。
何をしても顔面でゆるされる男。



自宅でまひろと鉢合わせしてキョドる道長
リアルなら全男性即死の場面

兼家(段田安則)出家
往生を願い自分もここまでだな、て思った時に
髪を下ろす
その時に家、政治、夫婦関係の一切を断ち切った
親子関係もゆるやかに解消したため、
現在では「絆」はやたらアツい意味で使われるけど、
古典では「自分の本懐を邪魔するもの」という
ネガティブな意味で使われる







死ぬ間際に息子さえ裏切る兼家いいね
段田安則の当たり役
もう兼家はこの人でしか脳内再生できない
道兼ブチ切れるも一応この人7日だけでも
関白になっちゃうからこの先まだ暴れます

寧子(財前直美)、
死の間際の兼家の耳元で「道綱道綱道綱」と
呪いをかける
「嘆きつつひとり寝る夜の明くる間は
いかにさみしきものとかは知る」
寧子の中で1番有名な和歌を詠じる兼家
兼家との愛執を詠んだ和歌なのに
それを知らないアホの息子の道綱
最後の最後に「お前を苦しめたことを俺は忘れてない」
とほのめかす。兼家、いい男でした
それにしても段田安則死ぬの上手いなあ。名演。

倫子の無言の圧すごいよね
監視してるとバキバキにわかる監視する嫁と、
監視してるとわからないようにゆるやかに監視する嫁
いるよね

実資(ロバート秋山)、
桐子死んだのに婉子女王と再婚
この人も日記に書けという
実資のオマタ触りに行く上に閨にさそうとは
このショートコントちょいちょい入りそう

清原元輔(清少納言のお父さん)死んでたなあ
夫(橘則光)のことはどうでもいいとききょう
毒舌冴え冴え ウイカほんと清少納言似合う。






「よりよき婿を取ることしか考えられず、
志をもたず、己を磨かず、退屈な暮らしを
そうと気づく力もないものたち
そういうもの達が私は1番嫌いでございます」

専業主婦ぶった斬る発言はいまにも通じる
いくら「元優秀」でも、好きでもない夫に養われて
ぼんやり専業主婦してる女のことを
「似非幸い」(にせものの幸せ)に甘んじる
つまらない女と切り捨てる
そんな生き方は「下の下」だと

「おひさきなく、まめやかに
えせざいはひなど見てゐたらん人は、
いぶせくあなづらはしく思ひやられて」と
『枕草子』にあるのを可視化した場面



 
「私は私の志のために夫と子供を捨てて宮仕に出る」
と宣言するききょう
私は私のために生きたい
「何も成長しなくていい。
自分を慰める女でだけいてくれ」という夫はクズだと。
まあでもごくごくフツーの男ならそうかも
ねいまもそんな男多いんじゃない。

「私は私のために生きたい。広く世の中を知り、
己のために生きることが広く世の中のためになる、
そんな道をみつけたい」と言い切るききょう。
『枕草子』の中の一節をよく立体化した名場面。

この時代帝の奥さんが中宮、というのではなかった。
中宮皇后並び立つ事態をむりくり作り出した道隆は、
死んだ後に道長から同じことをされてしまう。
(道長によって彰子が中宮、定子が皇后になる)
因果は巡る。
この時代の政治は藤原家の家族喧嘩。
10歳にも満たない帝なんてほんとチョロいよなあ







伊周さま うつくし