『光る君へ』の初回やっとみた。
わたしはいいと思うんだけど
同業者からは手厳しい評価。
もっと説明がいるとか
どの役者もダメとか散々の仰せでした。
そうかなあ。
国仲涼子が相応に老けててショック。
あんなことあるわけない!と
ちやは殺害事件に専門の先生は
プリプリしたらしたけど
まーそんなことだってあったんじゃねえの
平安時代に生きてないから
わかんないっしょ あるって
穢れを気にする平安貴族が
人を殺して平気で屋敷に帰るわけない!
ていうけど
清少納言の夫の橘則光は
美福門通で盗賊たたき切ったてはなしが
今昔物語にあるじゃない
田辺聖子はその血まみれの則光を
清少納言んちに転がり込ませてるけど
穢れのままでうちにこないでよ!と
清少納言さえ言ってない
平安時代を理想化しすぎると
生の人の息遣いが聞こえなくなる
蔵之介の宣孝がお酒を手土産にした場面は
「佐々木酒造の「聚楽第」?!」とざわついた
吉田羊に16才の詮子やらせるのキツい。
21才を装う巳之助の円融も微妙。
玉置玲央の道兼はちょいかわいそうかな。
『栄花物語』には「御顔髭がちにて」(髭が濃い)
としか紹介されてないから
キャラに肉付けしやすかったのか。
まあどんだけミチカネが暴れたとて
あの人すぐ死ぬからだいじょーぶよ
『大家さんとぼく』の矢部さん
下人役ででてらした よかったね
大家さんもお慶びのことでしょう
ユースケの安倍晴明はまだ判断保留。
晴明を「はるあきら」と読ませたのはよかった。
辻芸人が「コウメイさま」のかわいそうな話を
コントするのは「源高明」の安和の変のこと。
光源氏のモデルの1人で
不遇の生涯を送った一世源氏です。
あとはまひろが大事にしてた鳥を逃しちゃって
わんわん泣く場面は若紫巻の
「すずめの子をいぬきが逃しつる」
という場面へのオマージュ。
そこで「光源氏」は「若紫」を見出すけど
大河では「道長」が「まひろ」を見出した。
光源氏=道長のレトリックがあれで可視化された。
巧みだ。
しかし専門外の人にはたぶん気付けない。
それがすごくもったいない。
初回だけで90分は語れる。
いいドラマになりそうなんだが。