公務員は多種多様
公務員といってもその種類はたくさんある。
国家公務員・地方公務員、そして良く話題に上がる「外郭団体」や「特殊法人」などもこの仲間だったりする。
そして国家公務員や地方公務員などは1種~3種に分かれている。
さて自分であるが、父親がそうであったように地方公務員の現業系が第一希望であった。
事務方以外の現場でずっと働きたかったから。
しかし現業系のその多くは、現場に残るのは3種ばかりのことが多い。
3種とは高卒程度である。
自分はとりあえず大卒見込みであったので、2種以上が通常である。
この時代は大卒でも3種を受験することが出来たが、当然給与面や昇進条件は3種。
わざわざ大学に通わせていただいたのに3種を受験することは両親に申し訳ないし、自分自身もそりゃあ給料が多い方が良いと思い止めた。
ちなみに1種とは俗に言うキャリアで、国家公務員になれば「東大・京大」がそのほとんど。
ゆくゆくは官僚にならせられるお方たちで、狭き門である。
どちらにしろ在京私学出身の自分が合格できる余地は全くなかった。
同級生に国家公務員の息子がいた。
2~3年毎に全国転勤。
その友達も転校を繰り返していた。
全国を回れることはある種幸せかもしれない。
しかし中央に召還されるのはごく一部。
地方で定年を迎えることも珍しくない。
国家公務員は遠慮した。
というか、後々公務員という実態を知って受験しなくて良かったと思うのである。
警察は都道府県単位。消防は一部を除いて自治体単位。
大都市に多い、交通・清掃・港湾等の各局。
その組織によって給料表や手当が全く違う。財政難の自治体は常に給与カットの影がちらつく。
大阪府がその良い例と思う。
ちなみに都道府県庁が上級組織で、各支局はその下級組織。
各局採用の職員は、基本的に能力認定試験を受けて合格しなければ都道府県職員にはなれない。
そんなこんなで自分は地方の職員を目指すのだが、大学の専攻が経済。
専門知識がなければ自ずとその選択肢は決まってくる。
日程的に併願できる所を受けまくった。
後がない
公務員が『安月給でなり手がいない』なんて言われていたのは遠い過去の話。
筆記試験でそのほとんどが決まる公務員。
試験内容は概ね五科目。
その中には【数的処理】と呼ばれる独特の問題が出る。
これは数学の一種で、決して難しいわけではない。
時間があれば解ける問題が多い。
しかし正当法で解いていたら時間は全然足りない。
これを短時間で解くテクを身に付けるのだ。
その為に公務員試験専門の学校に通った。
トータル○十万円。
1日8時間はそのスクールにいた。
食う・寝る・大学の時間以外はほとんど勉強していた。
民間企業対策をほとんどしていなかったため、公務員試験に落ちたら就職浪人決定と覚悟を決めていた。
公務員は一流企業!?
家からも通えたが贅沢に一人暮し。
バイトもしたが、家賃は仕送りだった。
バイトをして旅行に行ったり、バイクを買ったり、車まで買った。
絵に書いたような大学生活は本当に楽しかった。
大学の講義の中でバブル経済のメカニズムをやっていた。
そこでは国や政治、そして国際社会との関連から、簡単にこの不景気から抜け出せないという現実を教えられた。
一般企業に就職希望の同級生達は早くから就活やセミナー参加、OB訪問などを行っていた。
この時期に真面目に活動したか否かで将来が180度変わったと思う。
今の20代後半~30代後半で一度も定職に就けていない人達が沢山いる。
中には真面目に就活したけど実を結ばなかった人達もいるだろうが。
自分も一般企業希望だったら間違いなくここにいたと思う。
遊びやバイトが楽しくてそれどころじゃなかった。
公務員試験は筆記がその勝敗を決める。
面接で落ちる奴は余程問題がある奴だ。
しかし不況の世の中、公務員試験の倍率は上がる一方。三種(高卒程度)試験にまで大卒が群がる始末(後に受験資格の厳正化が行われる)。
そう、いつの間にか公務員は一流企業と肩を並べるまでの大人気就職先になっていた。
いよいよ焦った自分はイヤがオウにも就職対策を迫られることとなる。
そして大学4回生になった自分は、取り損なっていた専門科目1コマと卒論を残すのみだったが、大学四年間で一番忙しく一番勉強することとなる。