中山可穂の『白い薔薇の淵まで』を読み終えました。
山本周五郎賞受賞作で、代表作にもなっている作品です。

新人女性小説家と普通の?OLが偶然出会い、溺れるように激しく愛し合い、感情をぶつけ合う物語です。

以前『花伽藍』という作品を読み、悲壮感満載で読んでて辛かった印象がありましたが、こちらは、悲哀あり、笑いあり、感動あり、とても奥深い作品でした。

この作家さんの描く同性愛(レズ)は、心情描写が巧みで、心の痛みとか、愛情の尊さとか、悲しみも喜びも、これ以上無いほどの文章表現で読者を引き込んでいきます。

読みやすく、あまりありがちなストーリー展開でない分、新鮮な気持ちになれました。

白い薔薇の淵まで (集英社文庫)