南天楼 -28ページ目

南天楼

難点ありあり。だがしかし、難を転ずる!

母と私の目はもうポケットに


釘付けである。


落ちそうで落ちない微妙なバランス。


黄ばんでいる紙もある・・・。


そこでようやく先生の声が耳に


入ってきた。

いやいや、まてまて。


筆記用具もあるみたいだぞ。


いや、それ、クリアファイルですよね!?


なんか、手近にある紙類を


全部丸めて突っ込みました。


って感じだ。しかも両ポケットに!

先生は・・・白衣を着ていた。


医者なので当然だろう。


だが、問題はその白衣のポケットだった。


ねえ・・・何が入っているの!?


パンパンにふくらんだポケットには


A4サイズの紙がポスターのように


くるくる丸められて何本も突っ込まれていた。

 

当然ポケットから突き出しているが量が半端じゃない。

 

つか、邪魔じゃないのかしら・・・?

先生は・・・見るからに「医者です」


という外見の人だった。


この人があの謎の笑い声の


先生なのだろうか・・・?


イスに座りながら考えたその時。


あるものが目に飛び込んできた。

謎の声を何度か聞いた後、


ようやく名前を呼ばれた。


父、母、私の順で診察室に入る。


ご丁寧に3人分のイスが


用意されていた。