平成11年度の日本の板紙生産量は3,183万トンに達し、そのほとんどが国内で使用されている。
一方、古紙回収率(消費された紙・板紙が回収された割合)は58.0%、また、古紙利用率(製紙原料に占める古紙の割合)は57.0%(ともに平成11年
度のデータ)でした。計算上では古紙の回収率の上限は65%程度と推定されるので、50%台の数字は低いものではなく、世界でもトップクラスの水準にあ
る。
(財団法人古紙再生促進センター資料より)
- 幅広く利用される古紙
私たちのまわりには古紙を再生利用した製品がたくさんある。ちり紙、トイレットペーパー、コミック雑誌などの用紙はほとんど古紙で作られている。また、新
聞紙、電話帳、中・下級印刷用紙、コピー用紙、段ボールなどにも古紙が利用されている。
紙以外の分野では、古紙を利用したセルロース断熱材、パルプモ-ルド製品(たまごのパックなど)、古紙と合成樹脂を配合成型した自動車内装材なども作られ
ているが、その量はわずかで、古紙の大部分は製紙原料として利用されている。
→財団法人古紙再生促進センター
(http://www.prpc.or.jp/)
- リターナブルびんとワンウェイびん
ガラスびんには回収して何度も使用される「リターナルブルびん」(ビールやジュースのびんなど)と、一度の使用で捨てられる「ワンウェイびん」(ドリンク
剤や調味料のびんなど)の二種類がある。したがって、リサイクルの方法にも再使用と再資源化(新しいびんを作る際に原料として使う)の二通りがある。
まず、リターナブルびんの場合、回収されたあきびんは洗って殺菌した後、再び使用されます。一方、ワンウェイびんは、無色(透明)、青・緑、茶色などの色
別に分けて回収された後、細かく砕かれてカレットというびんの原料になる。また、何回か使用して使えなくなったリターナブルびんも砕かれてカレットとして
使われる。
- ガラスびんのリサイクルの現状
まず、主なリターナブルびんの回収率について見ると、ビールびん99%、一升びん88%となっている。
また、ガラスびんを生産する時に使用されるカレットの割合(カレット利用率)は、平成12年では77.8%となっている。
(ガラスびんリサイクル促進協議会資料より)
あき缶は私たちに最もなじみの深い資源ごみの一つである。飲料缶にはスチール缶とアルミ缶があるが、回収されたスチール缶はビルの鉄筋などの鋼材に生まれ
変わる。一方、アルミ缶は、自動車部品などの各種アルミ製品に再生される。
- 缶のリサイクルの現状
平成11年のスチール缶の消費重量は1,268,928トン(飲料缶のほか、缶詰用の缶、18リットル缶などを含む)でした。また、回収重量は
1,051,397トンで、再資源化率は82.9%となっている。一方、アルミ缶については、平成11年度の消費重量は275,751トン、回収重量は
216,549トンでリサイクル率は78.5%となっている。
(財団法人クリーン・ジャパン・センター資料より)
PET(ペット)ボトルの「PET」とは、ポリエチレンテレフタレートというプラスチックの種類を意味している。
PETボトルの生産量は、約39万トン(平成12年見込み)で、約93%を清涼飲料用に、その他食品用、アルコール飲料等の容器に使用されている。
従来は生産量の急増に対して、回収量、回収率ともに極めて低く推移してきたが、平成9年頃から回収量と回収率が急激に向上している。これは、平成9年の容
器包装リサイクル法の施行にともない、PETボトルが再商品化(リサイクル)の対象に指定され、自治体や民間による分別収集への積極的な取り組みによるも
のといえる。回収されたPETボトルは、洗浄-異物除去-粉砕-再洗浄などのプロセスを経て、主にフレーク状のPET樹脂に再生されている。再生PET樹
脂は枕やスキーウェアのつめ綿、カーペットの裏地などに利用される。
(財団法人クリーン・ジャパン・センター資料より)
- 発泡スチロール全般
発泡スチロールにはEPS(発泡ポリスチレン)とPSP(ポリスチレンペーパー)の二種類がある。EPSは各種の形状を成す成形発泡体で、魚箱、家電包装
材等に使用され、PSPはシート状の発泡体で食品容器、トレー等に熱成形されて使用されている。
発泡スチロール(EPS)の生産量は毎年21~23万トンで推移しており、このうち、過半数が鮮魚、青果等の容器に、36%程度が緩衝材等の包装材に、残
りはその他の用途に使用されている。再資源化量は増加してきており、平成11年度に60,400トンとなっている。その内容は、インゴットとして輸出され
る割合が約63%、ペレットを経由して合成木材、家電用部材、発泡スチロールとして再生されるものが約23%で、その他はモルタル混和剤や燃料として利用
される。
(財団法人クリーン・ジャパン・センター資料より)
- 発泡スチロールトレー
発泡スチロールトレーは、軽く衛生的で保冷・保温性が良い、水に強いという理由から、生鮮食品や惣菜などの容器として広く使われている。
最近、スーパーマーケットの店頭などで使用済み発泡スチロールトレーの回収が行われるようになった。回収された使用済みトレーはリサイクル工場に運ばれ、
破砕-溶融-裁断などのプロセスを経て、粒状のプラスチック製品の原料(ペレットといいる)になる。ペレットは日用雑貨、おもちゃ、文房具、ビデオカセッ
トのケースなどの様々なプラスチック製品の材料として使われる。
使用済みプラスチックは、平成10年では一般廃棄物として499万トン、産業廃棄物として485万トンとなっている。総排出量984万トンに対する有効利
用の割合は、マテリアルリサイクル率12%、サーマルリサイクル率32%で、プラスチックとしての有効利用率は44%となっている。
プラスチック製容器包装はマテリアルリサイクル、油化(化学工業等の原材料又は燃料として使われる炭化水素油を得る)、高炉還元(コークスの代替とし、高
炉での鉄鉱石の還元剤に使う)、ガス化(化学工業等の原材料又は燃料として使われる一酸化炭素・水素等のガスを得る)、コークス炉化学原料化(製鉄コーク
ス炉中で使うプラスチック粒状物を得る)等の方式でリサイクルされる。
家庭から排出される使用済み家電製品のうち主要な4品目、すなわち、エアコン、テレビ、電気冷蔵庫及び電気洗濯機に限っても、平成9年度約1,800万
台、重量にして65万トンが破棄されている。平成14年度(2002年)には、2,200万台を突破すると予想されている。
家電製品の素材構成は、鉄、プラスチック、ガラス、銅、アルミが主であるが、近年、鉄の構成比率が低下してきている反面、プラスチックの比率が増大してい
る。また使用されるプラスチックの種類も多く、再資源化に際してのネックになっている。上記4品目を対象に、使用済み家電製品のリサイクルシステムを整
備、構築するために、平成13年4月1日より家電製品等の製造業者等に下記の再商品化実施が必要となった。
| エアコン 60%以上 |
冷蔵庫 50%以上 |
| テレビ 55%以上 |
洗濯機 50%以上 |
使用済み家電製品の排出台数
(通産省推計:平成9年度調査) (単位:千台)
|
平成9年 |
平成10年 |
平成11年 |
平成12年 |
平成13年 |
平
成14年 |
| カラーテレビ |
7,937 |
8,280 |
8,687 |
9,031 |
9,175 |
9,102 |
| 冷蔵庫 |
3,749 |
3,832 |
3,940 |
4,071 |
4,210 |
4,331
|
| 洗濯機 |
3,925 |
4,075 |
4,294 |
4,530 |
4,719 |
4,817
|
| エアコン |
2,678 |
2,666 |
2,774 |
3,023 |
3,378
|
3,788
|
| 4品目合計 |
18,289 |
18,853 |
19,695 |
20,655
|
21,482 |
22,038 |
(出典:(財)家電製品協会 環境総合ハンドブック平成10年3月)
(財団法人クリーン・ジャパン・センター資料より)
全国3,233市町村のうち平成12年度に容器包装リサイクル法に基づいて一般家庭から排出された容器包装の分別回収を計画した市町村は、ガラスびんが全
市町村の約86%、PETボトルが78%、プラスチック容器包装が42%、紙製容器包装が25%となっている。これらの市町村のうちおおよそ約半分弱の市
町村が収集した容器包装を再商品化するためにこの法律の仕組みを利用して指定法人((財)日本容器包装リサイクル協会)に引き取りを申し込んでいる。な
お、プラスチック容器包装および紙製容器包装については平成12年度から当法律による分別収集、再商品化が開始されたばかりのこともあり市町村の準備がま
だ十分にととのっていないと推察される。
市町村の分別収集計画、指定法人への依頼状況
(平成12年度)
| |
分別収集を
計画した
市町村数 |
指定法人に
引取りを申し込んだ
市町村数 |
| ガラスびん |
(無色) |
2,788 (86%) |
1,138 (35%) |
| (茶色) |
2,801 (87%) |
1,224 (38%) |
| (他色) |
2,747 (85%) |
1,397 (43%) |
| PETボトル |
2,536 (78%) |
1,762 (55%) |
| プラスチック容器包装 |
1,348 (42%) |
493 (15%) |
| 紙製容器包装 |
803 (25%) |
112 ( 3%) |
注釈:( )内は全国3,233市町村に対する比率
(財団法人クリーン・ジャパン・センター資料より)
推定廃車台数の推移でみると、平成11年度で495万台にのぼっている。使用済み自動車のリサイクルシステムは、従来より鉄スクラップを回収するインフラ
が確立されており、現在、使用済み自動車の回収率は概ね100%、再資源化(リサイクル)率は75~80%に達している。平成9年5月通産省は使用済み自
動車リサイクルイニシアティブを発表し、平成14年(2002年)以降の使用済み自動車のリサイクル率は85%以上、平成27年(2015年)以降は
95%以上とする具体的な数値目標を提示している。
※ リサイクル率は、従来75%とされてきたが、最近タイヤ等中古部品の再利用・解体作業の改善等リサイクル向上の動きが生じている。
廃車台数の推移 (単位:千台)
| 年度 |
自動車保有台数(A) |
指定廃車台数(B) |
発生率
(B/A) |
| 平成5 |
63,262 |
4,862 |
7.7% |
| 6 |
65,011 |
4,777 |
7.3% |
| 7 |
66,853 |
5,023 |
7.5% |
| 8 |
68,801 |
5,129 |
7.5% |
| 9 |
70,003 |
5,523 |
7.9% |
| 10 |
70,814 |
5,068 |
7.2% |
| 11 |
71,722 |
4,953 |
6.9% |
※廃車台数=前年末保有台数+当年新車販売台数-当年末保有台数
注1. 四輪車以上
(出典:運輸省、(社)日本自動車販売協会連合会、(社)全国軽自動車協会連合会、
(社)日本自動車工業会)
(以上、財団法人クリーン・ジャパン・センター資料より)
廃棄自転車の発生量は、平成10年度では577万台と推計されている。放置された自転車で廃棄処理されたものが約18%で104万台、廃棄自転車の小売店
引き取りが約16%で93万台、残りの66%である380万台が粗大ごみの回収である。
廃棄自転車のうち503万台が自治体及び民間の処理処分施設へ持ち込まれ、そのうち約80%が鉄くず等の金属資源として再資源化され、残りの約20%は
シュレッダーダストとなっており、さらに約45万台が再生自転車として生まれ変わり、発展途上国へ供与され、医療活動などに再利用されている。残りの29
万台が最終処分場へ送られている。
(財団法人クリーン・ジャパン・センター資料より)
使用済みパソコンの発生量は、1998年(平成10年度)に総量で4.5万トン、うち企業等で発生する「事業系」が3.7万トン、家庭で発生する「家庭
系」が0.8万トンと推計されている。総量は2001年に向けて急増し、それ以降は年間8万トン前後で推移するとされている。
パソコンの回収・処理については、事業系ユーザのうち、処理会社へ直接排出されているものが1.3万トン、メーカが回収しているものが0.7万トン、リー
ス・レンタル会社が回収しているものが1.1万トン、販売会社が回収しているものが0.6万トンと推計されている。家庭系の0.8万トンのうち、自治体に
排出されるものは0.7万トンで、0.1万トンは、知人への譲渡や保管がされているものと推定されている。
パソコン及び周辺機器は、平成10年6月に産業構造審議会ガイドラインの対象として新たに指定されている。また、平成12年12月には産業構造審議会で使
用済パソコンを回収し、再資源化することがメーカー等に義務付けられた。
(財団法人クリーン・ジャパン・センター資料より)