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                                      管理者

1997年12月、京都で開催された「気候変動枠組条約第3回締約国会議(地球温暖化防止京都会議、COP3)」では、先進国(条約の付属書Bにあ げられる国々) から排出される温室効果ガスの具体的な削減数値目標や、その達成方法などを定めた「京都議定書」が合意されました。その後の協議で、その詳細についても合 意が形成され、各国の締結手続きを経て、「京都議定書」は2005年2月16日に発効しました。

  • 対象ガス(6ガス)
  • 二酸化炭素、メタン、一酸化二窒素、HFCsPFCsSF6
  • 削減基準年 1990年(HFCs、PFCs、SF6については、1995年としてもよい)
  • 目標達成期間 2008年から2012年
  • (-6%の場合の考え方:削減基準年の排出量X5年X0.94>2008年~2012年の排出量の合計)
  • 削減目標 先進国全体で5.2%削減(各国の目標は以下のとおり)

 

京都会議で定められた主要国の温室ガス排出削減目標(2008年~2012年の期間目標)


京都会議で定められた主要国の温室ガス排出削減目標

*アメリカ合衆国とオーストラリアは2005年7月末時点で未締結

その他 削減目標の達成方法など

森林の炭素排出量と吸収量(吸収源)の算入

1990年以降の新規の植林、再植林、森林減少による炭素の排出量と吸収量を算入できる。

京都メカニズム(共同実施、クリーン開発メカニズム、排出量取引)の利用

削減目標を国内の対策だけではなく他の国に出資して削減したものや、削減した排出量を売買できる制

京都議定書は、世界の国々がはじめて法的義務のある具体的な削減目標に合意したという意味では、貴重な一歩といえます。

京都議定書には、具体的な削減数値目標のほかに、その目標を達成するための新たな制度や方法論が一緒に決められました。京都メカニズム、森林による 炭素吸 収(いわゆる吸収源)などがそうです。長い議論の末、2001年11月に開催されたCOP7でやっと、これらの新しい制度を運用するための細かいルールが 決まりました。

 

吸収源(第3条3項、4項)

森林の炭素吸収・排出分(いわゆる吸収源)を目標達成に算入してもいいとしています。しかし、実際の森林の吸収・排出量は、木の種類、年齢によって も様々なうえ、各国の森林の定義や算出方法は様々で、まだ科学的に解明されていない部分が多く、これを正確に試算することは困難です。そこで、森林、人為 的、植 林・再植林・森林減少の定義が決められました。

また、森林管理など植林・再植林・森林減少以外の活動からの吸収量も第1約束期間(2008年~2012年)から算入できるようになりました。

基本的な活動(第3条3項)

第1約束期間の目標達成には、「1990年以降」の「直接的かつ人為的」な「植林・再植林・森林減少」によって生じる吸収・排出分に限って算入できる。

追加的な活動の扱い(第3条4項)

IPCCなど科学的な助言を考慮して、上記の3つの活動以外の活動による吸収分を算入してもよいとしている。

 

京都メカニズム(第6条、12条、17条)

国内の対策だけではなく、他国と協力しコストを低く抑える3つのしくみ、共同実施(JI)、クリーン開発メカニズム(CDM)、排出量取引(ET)(京都メカニズムと呼ばれる)を目標達成に利用してもよいとしています。

削減量の算出方法、責任の所在、3つのしくみの関係、実施する事業の内容など詳細な制度設計と運用ルールが決まりました。

共同実施(JI:Joint Implementation)第6条

先進国が共同で温暖化対策事業を行う。その事業によって生まれた排出削減量を先進国の削減目標の達成に算入できる制度。

クリーン開発メカニズム(CDM:Clean Development Mechanism)第12条

先進国が技術や資金を提供し、開発途上国でその国の持続可能な発展を助ける温暖化対策事業を行う。その事業によって生まれた排出削減量を、先進国の削減目標の達成に算入できる制度。

排出量取引(ET:Emission Trading)第17条

先進国間で、排出割当量の一部を取引することができる制度。

IPCCが第3次レポートで発表したように、このまま温暖化が進み、2100年に地球の平均気温が最大5.8度上昇したとき、地球はどうなるのでしょうか?

海面の上昇 南極の氷が融ける


(1)海水の熱膨張や氷河が融けて、海面が最大88センチ上昇します。南極の氷が融けるとさらに海面が上昇します。

 

 

植生の変化 熱帯性伝染病の拡大 (2)現在絶滅の危機にさらされている生物は、ますます追い詰められ、さらに絶滅に近づきます。

(3)マラリアなど熱帯性の感染症の発生範囲が広がります。

 

内陸部の乾燥化 熱帯性低気圧の猛威 (4)降雨パターンが大きく変わり、内陸部では乾燥化が進み、熱帯地域では台風、ハリケーン、サイクロンといった熱帯性の低気圧が猛威を振るい、洪水や高潮などの被害が多くなります。

 

 

病害虫の増加(5)気候の変化に加えて、病害虫の増加で穀物生産が大幅に減少し、世界的に深刻な食糧難を招く恐れがあります。

 

 

 

年間3000億ドル(約35兆円)以上の損害!?

  • 国連環境計画(UNEP)が2001年2月に発表した報告では、2050年に二酸化炭素の濃度が2倍になると、繰り返される異常 気象や海面上昇による土地の喪失、漁業や農業への悪影響、水不足などで年間3000億ドル(約35兆円)以上の損害が発生すると予測しています。
  •   IPCC第3次評価報告書でも、壊滅的な異常気象による世界規模での経済的損失は、1950年代の年間39億USドルから1990年代の年間399億USドルへとすでに10.3倍も増大していると指摘しています。
  • こうした損害を補償する保険も、今後保険料が高騰していくでしょう。

大規模で急激な変化の可能性

  • 地球温暖化によって、北大西洋の海洋の大規模な循環が変わり、グリーンランドや南極の氷床が崩壊し、シベリアなどの永久凍土や沿岸の堆積物から大量の温室効果ガスが放出されるなど、予測できない急激な変化を引き起こす可能性さえあります。

地球温暖化は、先進国と途上国の格差を拡大する

  • 日本やアメリカ、カナダ、ヨーロッパ、ロシアなどの先進国では、気温の上昇幅が小さければ悪影響だけでなく、冬季の暖房費用の軽減など好影響もある可能性があります。
  • また悪影響に対処するだけの技術力も資金力もあります。
  • しかし、少しの気温の上昇で多くの途上国が正味の経済的損失を被り、温暖化が進行すればするほど損害も大きくなります。にもかかわらず、途上国にはその悪影響に備えるだけの力はありません。
  • その結果、地球温暖化の利益を受ける人がいても、地球全体では被害を被る人の方が多くなります。

気がついたときには手遅れに

  • 地球温暖化による気温や水温の上昇、降水量の変化などによって、自然の生態系も深刻な影響を受けます。
  •  しかし目に見える変化は、気候が変化した後、数年、数十年、数百年と遅れて起こります。ですから今大きな変化がないからといって、地球温暖化の影響は大したことがないと思っていると、
  • いずれ取り返しのつかない変化が生じることになるかもしれません。

海面上昇の影響

  • 2080年代までに海面水位が40cmしか上昇しなかった場合でも、海面上昇がない場合に比べて、毎年高潮により浸水を受ける人口が世界全体で7500万~2億人も増加します。
  • ま た熱帯、亜熱帯の島嶼国は、標高の低い土地が多いのに加えて経済的に貧しい人々が多く、もっとも深刻な影響を受けやすいと考えられています。海面の上昇に よって、沿岸侵食の拡大、土地や財産の損失、人々の移住、高潮のリスクの増大、沿岸の自然生態系の減衰、淡水資源への塩水(海水)の浸入が起こり、これら の変化に対処するため高いコストが生じるでしょう。
  • また観光は多くの島にとって収入及び外貨獲得の重要な源ですが、異常気象の増加などや海面水位の上昇から深刻な観光資源の損失に見舞われます。
2004年度のわが国の温室効果ガスの総排出量は、13億5,520万トン-CO2であり、京都議定書の規定による基準年(1990年。ただし、HFCs、PFCsおよびSF6については1995年)比で7.4%の増加となっています。

 
日本の温室効果ガスの排出量の内訳
$みんなで守ろう地球環境
日本の温室効果ガスの排出量の内訳は下表のようになります(2004年度)。温室効果ガスとしては、この他にCFCs(フロン)、HCFCs(代替フロンの一つ)などがありますが、京都議定書の削減対象ガスではないため排出量は公表されていません。この表から、日本の場合、温室効果ガスの中で二酸化炭素の比率が 90%以上と極めて高いことが分かります。
(世界全体では、産業革命以降、二酸化炭素の地球温暖化に対する寄与率は、約60%です。参照:すぐ使える図表集)
 

* 二酸化炭素(CO2)
o [比率]…94.9%
o [用途]…石炭、石油、天然ガスの燃焼など
* メタン(CH4)
o [比率]…1.8%
o [用途]…農業関連、廃棄物の埋め立て、燃料の燃焼
* 一酸化二窒素(N2O)
o [比率]…1.9%
o [用途]…燃料の燃焼、窒素肥料の生産・使用など
* ハイドロフルオロカーボン(HFCs)
o [比率]…0.6%
o [用途]…冷媒、断熱材の発泡剤、半導体の洗浄剤
* パーフルオロカーボン(PFCs)
o [比率]…0.5%
o [用途]…半導体の洗浄ガスなど
* 六フッ化硫黄(SF6)
o [比率]…0.3%
o [用途]…変圧器などの絶縁ガス

(*4捨5入のため、合計が100%にならない場合があります)

 
主な温室効果ガスの排出量の推移
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二酸化炭素

* 2004年度のわが国の二酸化炭素の総排出量は、12億8600万トン、一人あたりでは10.07トンであり、1990年度比では、総排出量で17.9%、一人あたりの排出量で8.7%の増加となっています。
* 排出部門別でみると、工場などの産業部門が36.2%を占めますが、1990年度に比べると構成比は若干減少しました。一方、総排出量の5分の1を占める運輸部門は1990年度比で20.3%の高い増加を示しています。このほか、オフィスなど業務その他部門からの排出も1990年度比で37.9%、家庭部門からも31.6%増加しました。

メタン

* 2004年度のメタン排出量は、90年度と比べ26.9%減少しました。部門別に見ると、農業部門(稲作、家畜の反すう等)、廃棄物部門(埋立等)、エネルギー部門(天然ガス・石炭採掘時の漏出、燃料の燃焼等)のいずれにおいても減少傾向にあります。

一酸化二窒素

* 2004年度の一酸化二窒素(亜酸化窒素)の排出量は90年度と比べ21.1%減少しました。これは、主に工業プロセスにおいてアジピン酸の製造に伴う排出が減少したためです。

HFCs,PFCs,SF6

* HFCs、 PFCs、SF6については、1995年を京都議定書に基づく排出量算定の基準年としていますが、これら3種類の気体については、近年排出量が大幅に減少しています。2004年度における各気体の排出量はHFCsは基準年から59.0%の減少、PFCsは55.0%の減少、SF6は73.4%の減少となっています。
しかし、オゾン層を破壊する物質を規制するモントリーオール議定書のもと、CFCs(フロン)、HCFCs(代替フロンの一つ)からオゾン層を破壊しない物質(特にHFCs)への転換が進められています。カーエアコンなど冷媒や断熱材製造の分野で、今後その転換が本格的に始まることから、今後排出量が増加していくことが懸念されています。
どこまで続くのか 海面の上昇

20世紀の間、海面は12~22cm上昇しました。
今後、地球温暖化に伴う海水温の上昇による熱膨張と氷河などの融解によって、2100年までにさらに18~59cm上昇すると予測されています。
21世紀の間、南極の氷床が融けるかどうかは現在の科学では確実な予測はできませんが、今後1000年では南極の西部の氷床が融ける可能性があり、その場合海面は現在より3m上昇する可能性があります。

注)IPCC:気候変動に関する政府間パネルの略。1988年UNEP(国連環境計画)とWMO(世界気象機関)によって設立された。
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世界のCO2排出量

二酸化炭素排出量の最も多い米国は毎年50億トン以上を排出し、全世界の24.4%を占めています。日本は米国の4分の1以下ですが、4番目に多い国です。一人当たりの排出量でも米国が最も多く、日本の2倍、中国の9倍、インドの18倍です。

温室効果ガス排出量の推移(世界)
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二酸化炭素(CO2)

過去20年間における大気中の二酸化炭素濃度の増加の内4分の3以上は、石炭・石油など化石燃料の燃焼によるものです。従って、工業化の進んだアメリカ、ロシア、日本などの先進国は排出量が大きな割合を占め、とりわけ重い責任を担っていると言えます。また、先進国の一人当たりの排出量は途上国を大幅に上回っています。

  途上国では、現在の一人当たりの排出量は少ないものの、経済発展の進行で急速に増加しつつあります。経済発展と温室効果ガスの排出抑制の両立した社会システムが、先進国との連携のもとに形成されることが切に期待されます。

メタン(CH4)

メタンも二酸化炭素に次いで地球温暖化への影響の大きいガスです。大気中のメタンの濃度は、1750年以降150%増加し、現在も上昇し続けています。メタンの排出の半分以上が、化石燃料の使用、牛などの反芻動物、水田、埋立等の人間活動によるものです。


一酸化二窒素(N2O)(亜酸化窒素ともいう)

大気中の一酸化二窒素の濃度は1750年以降、17%増加し、現在も増加し続けています。一酸化二窒素の排出の約3分の1は、農耕地の土壌、家畜、化学工業等の人間活動によるものです。


フロン、代替フロンその他の温室効果ガス

オゾン層を破壊し、温室効果ガスでもある多くのフロン(CFCs)、代替フロン(HCFCs)の大気中濃度は、1995年以降、モントリオール議定書の規制のもとでの排出削減の効果により、微増又は減少しています。
一方で、これらの代替物質(HFCs)や一部の化合物(パーフルオロカーボン(PFCs)や六フッ化硫黄(SF6)など)もまた温室効果ガスであり、それらの濃度は現在増加しています。


将来予測

IPCC第3次評価報告書では、温暖化防止の技術面で大きな進展があり、これらを積み上げれば全世界の排出レベルを2010~2020年において 2000年の水準以下にできる可能性があると指摘しています。例えば、風力発電や効率的なハイブリッドエンジン車、燃料電池、天然ガス、コージェネレーション、バ イオマス燃料発電などを挙げています。
また、「原因と予測」のページに記したように、このまま積極的な地球温暖化防止策を講じなければ、2100年には大気中の二酸化炭素濃度が540~ 970ppmへと増加しその後も増加し続けます。しかし、一方で多くの研究によれば、すでに知られている技術などによって、おおむね100年後には大気中の二酸化炭素の濃度を450ないし550ppmあるいはそれ以下で安定化できる可能性があるともされています。ただし、それを実現するには社会経済及び制度面での大きな変革が必要です。
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地球温暖化の原因と予測

地球温暖化の原因となっているガスには様々なものがあります。なかでも二酸化炭素はもっとも温暖化への影響度が大きいガスです。
産業革命以降、化石燃料の使用が増え、その結果、大気中の二酸化炭素の濃度も増加しています。
IPCC(気候変動に関する政府間パネル)は、このままでは2100年の平均気温は、温室効果ガスの排出量が最も少ない場合には平均1.8度(予測の幅は1.1~2.9度)、最も多い場合には4.0度(予測の幅は2.4~6.4度)と上昇すると、2007年に発表しました。

地球温暖化のメカニズム

現在、地球の平均気温は14℃前後ですが、もし大気中に水蒸気、二酸化炭素、メタンなどの温室効果ガスがなければ、マイナス19℃くらいになります。太陽から地球に降り注ぐ光は、地球の大気を素通りして地面を暖め、その地表から放射される熱を温室効果ガスが吸収し大気を暖めているからです。

近年、産業活動が活発になり、二酸化炭素、メタン、さらにはフロン類などの温室効果ガスが大量に排出されて大気中の濃度が高まり熱の吸収が増えた結果、気温が上昇し始めています。これが地球温暖化です。
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増え続ける温室効果ガス

2001年に発表されたIPCC(注)第3次評価報告書によれば、温室効果ガス別の地球温暖化への寄与は、二酸化炭素60%、メタン20%、一酸化二窒素6%、オゾン層破壊物質でもあるフロン類(CFCs、HCFCs)とハロン14%、その他(HFCs、PFCs、SF6など)0.5%以下となっています。つまり、石油や石炭など化石燃料の燃焼などによって排出される二酸化炭素が最大の温暖化の原因と言えます。

この二酸化炭素濃度は、1750年の280ppmから2005年の379ppmへと実に35%も増加しており、これは過去2万年で最大の増加率です。また現在の濃度は過去2千万年で最高かもしれません。このままでは、2100年には産業革命前の2倍から3倍以上の540~970ppmへ増加すると予測されています。
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上がり始めた気温
1906~2005年の傾向では、地球の平均気温は100年当たり0.74℃上昇しました。これは2001年に発表されたIPCC第3次評価報告書で示されていた1901~2000年の100年当たり0.6℃の上昇傾向よりも大きくなっています。これを過去50年間の傾向で見ると、10年当たり 0.13℃(0.10~0.16℃)の上昇になっています。これは過去100年の傾向の2倍近くになっています。主として北半球のデータによると、過去 1000年でこの気温の上昇スピードは最大、1990年代は最も暖かかった10年、1998年は最も暖かかった年でした。

特に過去50年の気温の上昇は、自然の変動ではなく、人類が引き起こしたものと考えられます。

今後、温室効果ガス濃度の上昇の結果、2100年の気温は1990年からさらに上昇すると予測されています。IPCCの第4次評価報告書(2007)によると、温室効果ガスの排出量が最も少なく抑えられた場合でも平均1.8度(予測の幅は1.1~2.9度)の上昇、最も多い場合は4.0度(予測の幅は2.4~6.4度)の上昇と予測されています。IPCC第2次評価報告書(1995)の1.0~3.5度の上昇、IPCC第3次評価報告書(2001)の1.4~5.8度に比べて、予測の確実性が高まるとともに、最悪のケースが上方修正されました。


1.地球を包む温室効果ガス

イラスト   地球の表面には窒素や酸素などの大気が取り巻いています。地球に届いた太陽光は地表での反射や輻射熱として最終的に宇宙に放出されますが、大気が存在す るので、急激な気温の変化が緩和されています。とりわけ大気中の二酸化炭素は0.03%とわずかですが、地表面から放射される熱を吸収し、地表面に再放射 することにより、地球の平均気温を摂氏15度程度に保つのに大きな役割を演じています。こうした気体は温室効果ガスと呼ばれます。

イラスト2   18世紀後半頃から、産業の発展に伴い人類は石炭や石油などを大量に消費するようになり、大気中の二酸化炭素の量は200年前と比べ35%程増加しまし た。これからも人類が同じような活動を続けるとすれば、21世紀末には二酸化炭素濃度は現在の2倍以上になり、この結果、地球の平均気温は今より上昇する と予測されています。予測によると2100年の平均気温は、温室効果ガスの排出量が最も少ない場合には平均1.8度(予測の幅は1.1~2.9度)、最も 多い場合には4.0度(予測の幅は2.4~6.4度)とされています。

イラスト2   温室効果ガスには、二酸化炭素のほかメタンやフロンなどがありますが、とりわけ、フロンなどの人工の化学物質は二酸化炭素より温室効果が強く、わずかな 量でもその影響が心配されています。地球の温暖化は二酸化炭素やフロンなどが原因であり、これは人為的な活動に起因することは、ほぼ疑いの余地はありませ ん。

2.気温が上昇すると

  例えば気温が2度上がると私たちにどのような影響があるのか、なかなか実感しにくい面があります。しかし、これまでの経験では、かつてない猛暑 だと言われた年でさえ平均気温にすると平年より約1度高かっただけです。このように、わずかな平均気温の上昇によっても大きな影響が現れてきます。

  温暖化が進むと、日本では、これまで食べてきた美味しいお米がとれなくなり、病害虫の懸念も増大します。漁獲量にも影響がでます。暖水性のサバ やサンマは増える一方、アワビやサザエ、ベニザケは減少するとみられます。また、日本南部はデング熱が流行する危険性が増し、北海道や東北ではゴキブリな どの害虫が見られるようになると考えられます。都市部ではヒートアイランド現象に拍車がかかり、海岸地域では砂浜が減少し、また、高潮や津波による危険地 帯が著しく増大します。

イラスト   地球規模で見ると、海面が上昇して数多くの島々が海に沈みます。特に、マーシャル諸島や低地の多いバングラデシュでは大きな被害がでます。また、温暖化 は異常気象を招き、地球上の各地で水の循環が影響を受けます。この結果、洪水が多発する地域がある一方、渇水や干ばつに見舞われる地域も出てきます。こう した気候変動は世界的な農産物の収穫にも大きな影響を与え、国際相場が大きく変動します。とりわけ食糧の輸入依存度の高い日本への影響が心配です。

3.私たちにできること

  日本における温室効果ガスの排出は、大半が産業活動に起因しています。とりわけ二酸化炭素の排出はエネルギー需要に左右される面が大きく、この ため、産業界における徹底した省エネやエネルギー転換などが進められ、これからもより積極的な対策が期待されます。政府はこうした活動を支援し、さらに自 然エネルギー利用などを促進するため、経済的なインセンティブの導入などを積極的に推進しようとしています。

イラスト   一方、日本経済を根底で支えているのは私たち国民の一人一人であり、温暖化を防止するためには、私たちのライフスタイルを変革することが不可欠となりま す。できるだけ不要なものを買わず、大事にものを使い、再利用やリサイクルを心がけることは大変重要なことです。また、節電をしたり、外出時の車利用を自 転車や公共機関に切り替えたりする努力も必要です。要は、生活の中でできるかぎり資源・エネルギーの無駄使いを排除し、再利用やリサイクルを推進していく ことが、循環型社会を構築し地球温暖化を防止する基本となります。

参照文献:気候変動に関する政府間パネル(IPCC)第4次評価報告書 第1作業部会(2007年2月2日発表)

蛇口から流れる水は、1秒で200cc。5秒も流しっ放しにすると、1リットルも無駄に流れていくんです。
日本人が1年間に飲む炭酸飲料は1人平均で約24リットルと推計されていますから、わずか2分間蛇口を開け放しにしておいただけで、同じ量の水を流していることになるわけです。

1分で12リットル
布団にもぐりながら深夜番組を見ていて、気づいてみたら朝までテレビがついていたり。そんな経験をお持ちの方もい らっしゃるのでは? NHK放送文化研究所の調査によると、特に見たいものがあるわけではないのに、「テレビが付いていないと落ち着かない」人が増えてい るとのこと。

でも、32型テレビを1時間見るのに必要な消費電力量を、自転車のダイナモで自家発電するには、自転車約50台をこぎ続けなくてはなりません。
テレビ1台つけるのに自転車50台が必要

テレビに1人でしゃべらせない、テレビを1人ぼっちにさせない、これもエネルギーセービングなお付き合いの第一歩です。