例えば、数分しか働かないレンジが丸一日、電気を食べ続けている。

電気製品を使用していないときに、タイマーなどのために消費される電力が待機電力。ビデオデッキ、オーディオコンポ、テレ ビ、電子レンジなどが代表的です。そしてその合計は、家庭の電力消費のなんと7%にも。ここまでいくと「少しくらい」とも言っていられない数字です。その 対策は、使っていないときに電源プラグをコンセントから抜くこと。少し面倒ですが、まずは使用頻度の低いものからやってみましょう。スイッチ付きコンセン トの活用なども便利です。
一世帯当たりの年間CO2削減効果→60.1kg
一世帯当たりの年間排出量に対する削減割合→1.1%
1年間の節約金額→3,388円

例えばこんな工夫
電気製品が集中するのは、テレビやステレオ、キッチンまわり。使うたびに抜き挿しするのが面倒ならば、まずは定期的にコンセン トから全部外し、次に使う時にコンセントに挿し込むようにしてみては。ふだん使わないものほど、抜いたままの状態になるはずです。

スーパーから家までの短時間で一生を終わる袋がある。

ちょっとした買い物で捨ててしまう手提げ袋はありませんか。買い物の際には専用のバッグをひとつ用意。ふだんのお出かけの際 には、小さく折りたためるバッグを常に携帯しておけば、必要以上の手提げ袋はいらなくなります。また、プラスチックのトレーなども極力避けて、ムダな包装 を持ち帰らないようにしましょう。家に帰れば不要になる袋やトレーは、つくる際にも、再生・破棄する際にも、CO2を排出しています。そろそろ自分の買い物バッグを、当たり前のことにしませんか。
一世帯当たりの年間CO2削減効果→58.3kg
一世帯当たりの年間排出量に対する削減割合→1.1%
 

例えばこんな工夫
スーパーの一部では、買い物袋が不要であることを示すカードが用意されています。コンビニでも購入した商品が少なければ、手提 げ袋が必要か聞かれることがあります。こうした取組に積極的に応えることで、少しずつ意識を変えていきましょう。

環境を考えていない製品は、結局、人間のことを考えていない製品だ。

新しく家電製品を買うときに、ぜひ注目して欲しいのが「省エネ性能」。エアコンや冷蔵庫などは省エネ性能の表示も普及し、購 入の際の目安になっています。中には、年間電気料が数万円単位で違うこともあり、特に古い機器を使い続けている場合、買い替えコストと電気代を比べてみる と、愕然とする数字が出ることも。お財布にも、環境にも優しい省エネ製品。特に冷蔵庫やエアコンを買い替えの際には、忘れずにチェックしてみてください。

例えばこんな工夫
その他エコ製品は様々な分野で開発されています。ガステーブルの内炎式バーナー、ソーラー発電機器、太陽熱温水器、CO2冷媒ヒートポンプ給湯器や家庭用潜熱回収型給湯器など。家屋の新築や改装などの際には、各分野のエコ製 品を検討してみてください。

クルマは動かすからこそ、ガソリンはエネルギーと言う。

停車や駐車時のアイドリングを、無意識のうちにしていませんか?アイドリング時にも、ガソリンは1分あたり約0.014リット ルが消費されています。1日5分のアイドリングを止めたとすると、年間20時間(240日として)。特に仕事などで車を頻繁に使われる方ほど、削減量も大 きくなります。もちろんその分ガソリン代も節約に。限られた資源を、ムダなく、大切に。停車中は、エンジンをオフ。習慣づけが大切です。
一世帯当たりの年間CO2削減効果→38.6kg
一世帯当たりの年間排出量に対する削減割合→0.7%
1年間の節約金額→1,932円

例えばこんな工夫
まず、エンジンの暖機から見直しましょう(最近の車はほとんど必要ないと言われています)。エンジンのオン・オフの頻度は、人 の乗り降りの間や荷物の上げ下ろしなど通常の範囲でなら、バッテリーに対する影響もありません。1分以上の停止を目安に、エンジン停止を心掛けましょう。

「シャンプー中のシャワーは止めよ」妻の指令は正しかった。

シャワーを1分間出しっ放しだと、なんと10リットルにもなるのです。家族3人なら、1家庭あたり30リットル、ペットボト ル15本分のムダに。しかも、水だけでなく、ガスや電気を使ってわざわざお湯にしたものを、じゃぶじゃぶ捨てているのです。また、水道水の送水には、たく さんの電気が使われています。頭を洗っているときなど、必要のない時にはこまめにシャワーを止めること。そんな当たり前の心掛けが、地球の未来をつくって いきます。
一世帯当たりの年間CO2削減効果→69kg
一世帯当たりの年間排出量に対する削減割合→1.3%
1年間の節約金額→約7,117円

例えばこんな工夫
風呂の残り湯を洗濯に使用したり、節水効果のあるシャワーヘッドなどの機器を導入することも効果的です。実際に使用してみる と、それほど不自由を感じるものではありません。ぜひ一度チャレンジしてみてください。

冷房時の室温は28℃、暖房時の室温は20℃にしよう

真夏にふるえ、真冬に汗をかく部屋。何かおかしい。

夏、エアコンの寒さのために体調を崩したり、冬、部屋の中で汗 をかいている人がいる。そもそもおかしな話ですよね? みんなが服装にちょっと気を使うだけで、これは解決できること。無理な節約をするまでもなく、冷暖 房の使用を1℃控えるだけで、大きな削減効果が期待できます。家庭では、人がいない部屋のエアコンをこまめに止めることも大切です。会社などでは、設定温 度を変えることは、ひとりではできません。まわりの人たちと一緒に、冷暖房の温度に対する意識を高めるようにしましょう。
一世帯当たりの年間CO2削減効果→32.5kg
一世帯当たりの年間排出量に対する削減割合→0.6%
1年間の節約金額→1,833円

例えばこんな工夫
日差しの当たる窓にはカーテンやブラインドをおろすことで、室温の上昇が抑えられます。また、せっかく冷やしたり暖 めたりした空気を逃がさないように、窓やドアはきちんと閉めましょう。エアコンのフィルターの汚れも消費電力増につながります。機器のメンテナンスにも気 を使いましょう。

オフィスで冷房温度を28℃にするとどんな効果があるのでしょうか?

すべての事業所等において、夏の冷房の設定温度を26.2℃※から28℃に1.8℃上げるとすると、ひと夏で約 160~290万トンの二酸化炭素を削減することができます。これは、京都議定書の目標 (マイナス6%)の約0.1~0.2%に相当する量になるとともに、京都議定書目標達成計画の中で、オフィスビルなどに割り当てられた削減量の約5~9% に相当する量にのぼります。冷房温度28℃は、「建築物における衛生的環境の確保に関する法律施行令」や「建築基準法施行令」において、定められた範囲 (17℃以上28℃以下)の室温の設定です。

※26.2℃は、省エネルギーセンターの調査による平均冷房設定温度で、外気温35℃の中で、112日間、1日9時間の 冷房運転を行ったものとして算出しています。

クールビズを実施すると、体感温度は2℃さがります。

オフィスで暖房時の室温を20℃にするとどんな効果があるのでしょうか?

(財)省エネルギーセンターでは、暖房時の室温を20℃にすることを奨励しています。例えば、外気温6℃の時に、エアコ ン(2.2kw、1日9時間使用)の暖房設定温度を21℃から20℃にした場合、年間のCO2削 減量は約21.8kgになります。

一方、外気温31℃の時に、エアコン(同上)の冷房設定温度を27℃から28℃にした場 合、年間のCO2削減量は約12.4kgです。

したがって、冷暖房兼用エアコン1台あたりでは、冷房の設定温度をあげるよりも暖房の設定温度を下げるほうが、削減効果 があるといえます。

日本では、2008年4月から、第一約束期間に入りました。1990年に比べて温室効果ガス排出量を6%削減することが、日本に課せられた目標です。しか しながら、1990年に比べ総排出量は、逆に6.2%上回っているのが現状なのです。(2006年度の数値合計/2008年発表)
もう、待ったなし。温室効果ガス排出量6%削減をめざし、一人ひとりが具体的アクションを実践して、地球温暖化を止めなければいけません。

「クリーン開発メカニズム」、「排出量取引」、「共同実施」の 3つのメカニズムを京都メカニズムといいます。各国の削減目標達成のために、京都議定書に盛込まれた制度です。

(1)共同実施
先進国同士でプロジェクトを行い、その結果生じた排出削減量(または吸収増大量)に基づいて発行されたクレジットをプロジェクト参加者間で分け合う制度で す。共同実施で発行されるクレジットをERU( Emission Reduction Unit )といい、排出枠として活用が可能です。

(2)クリーン開発メカニズム
先進国が発展途上国と協力してプロジェクトを行い、その結果生じた排出削減量(または吸収増大量)に基づいて発行されたクレジットをプロジェクト参加者間 で分け合う制度です。
クレジット名は CER ( Certified Emission Reduction )といい、排出枠として活用可能です。

(3)排出量取引
先進国の間で、排出枠の獲得・取引を行う仕組みのこと。炭素クレジットを 1t-CO2 単位で取引する制度で、割当量単位のほか、CER、ERU、また吸収源活動による吸収量も取引できます。
ただし、排出量取引が行えるのは京都議定書の発行が前提となります。京都メカニズムの枠外では EU ( EU-ETS )、イギリス( UK-ETS )シカゴ( CCX )などで既に排出権取引が試行されています。

目標達成時期について

京都議定書では、2008年から2012年までの期間中に、先進国全体の温室効果ガスの合計排 出量を1990年に比べて少なくとも 5%削減することを目的と定めました。その後、「第7回気候変動枠組条約締約国会議(COP7)」などで各国の遵守制度についても話し合われました。目標 達成期間内に不遵守の国があった場合(目標達成ができなかった場合)、その国の排出超過の1.3倍分を次期約束期間の割当量からの差引くこと、次期約束期 間における遵守確保のための行動計画を策定すること、排出量取引が禁止されるなど、法的拘束力を持たない形での罰則規定が決定されています。

京都議定書の発効までの経緯

1997年12月に議決された京都議定書ですが、発効までには長く時間がかかりました。それ は、京都議定書の第25条にあった、「議定書の発効にはまず、『気候変動枠組条約』の締約国(185カ国と欧州委員会)のうち55カ国以上が議定書を批准 する必要があり、さらに、この批准国のうち先進国の1990年のCO2排出量が、未批准国を含 む全先進国の排出量の55%以上にならなければいけない」という発効条件が満たされていなかったという経緯があります。
米国も受け入れを拒否し、ロシア連邦も受け入れの判断を見送っていたため、2004年ごろまでは議定書の発効が行われていない状況でした。2004年に、 ロシア連邦が批准したことにより、2005年2月16日に「京都議定書」はようやく発効されたのです。