「語尾でニュアンスが変わる」を検証してみる | ほんえすんの制作ノート

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編集者・ライター・絵本作家として活動する洪愛舜ともうします。webマガジン「目黒駅前新聞」編集長、絵本はひらがなのほんえすんで出しています。
お仕事を通じてのアレコレや、子育てしていて感じたことなどもつれづれます。

大変ご無沙汰しておりますが何食わぬ顔でしれっと始めたいと思います……

こないだ気づいたことがあります。
同じ内容でも、「語尾」でニュアンスが全然変わるということ。

例えば、「お姉ちゃんが待ってるから早く行こう」という内容を伝えるとき、

a.「お姉ちゃん待ってるから行こう~」

b.「お姉ちゃん待ってくれてるよ~

c.「お姉ちゃん待ってるんだけど


とこの3つで、それぞれニュアンスが異なってきます。

aは、意味とニュアンスがイコールですね。

一方でbは、「大好きなお姉ちゃんが○○のこと待ってくれてるね。嬉しいね。
早く会いたいから早く行こうっか!」と、どこかウキウキとさせるニュアンスがあります。

そしてcは、「もうー!お姉ちゃんが待ってるんだけど!早くして!」と、
発現するサイドにイライラした感情を感じさせるニュアンスがありますよね。

この3つの中でどの伝え方をしたら子どもが一番早く行動するかと言うと、
恐らくbの「お姉ちゃん待ってくれてるよ~」だと思います。
嬉しいことが待っていると思うと、自発的に行動したくなるから。

それを解っているのに、本当に時間がないときほど
cの伝え方をしてしまう自分の未熟さよ……


なぜそうなってしまうかと言うと、基本的に心の中では常にc的なことを思っていて
でも余裕があるときは「伝え方」を意識してbみたいな表現を心掛けているけど、
余裕がなくなると取り繕うことができなくてつい心の声が出てしまう……
ということだと思います。

「心の中では常にc的なことを思っている」という時点で、大概未熟ですよね……。
さらに、それくらいも取り繕うことができないほど余裕をなくしてしまう
スケジュール管理の甘さも未熟……

人としての成長することの必要性を実感する今日この頃です……。