まずは江ノ電長谷駅から、歩いて御霊神社へ。
道端にホトケノザなどの春の野の花が咲いて、ほっと心が和みます。
江ノ電がすぐそばをゴトゴト走る御霊神社に到着。
中井喜一さん主演のドラマ「最後から2番目の恋」の舞台になったところです。

悠々と立つタブの巨木。
「400年前はどんなだったの?」木が見ていた昔の景色、どんな風だったのでしょうね。
白いハナモモやミツマタの花が、きれいに咲いていました。
御霊小路を歩き、収玄寺へ。
淡いピンクと白が混じり合うボケの花や、春黄金花とも呼ばれる黄色いサンシュユの花。

今度は長谷寺へ。境内は、春の花でいっぱい。
タイサンボクのような木でちょっと柑橘系の
フローラルな香りがする深山含笑(みやまがんしょう)。
「プルメリアのような香りね。」

花の内側に網目模様があり、アミメガサの別名をもつバイモや、
色とりどりのユキワリソウも足元に咲いています。
サンシュユ、河津桜…。
ベニバナミツマタには、越冬したルリシジミが蜜を吸っていました。
「羽がボロボロ…頑張って冬を越したのね!」

そして、大きな白い花をたっぷりと咲かせるハクモクレン。
階段を上ると、黄色いオウバイの花が迎えてくれました。
うつむき加減に咲く紅色のカンヒザクラは満開。

ご本尊の長谷観音さまにお参りし、海を見晴らして。

回した数だけ経典を読むのと同じ功徳があるという、マニ車をみんなで回しました。
弁財天と十六童子が掘られた洞窟を巡って、長谷寺を出発。
光則寺では、もう門前のしだれ桜が三部咲きに。

天然記念物のカイドウもつぼみが膨らんで、あと10日くらいで咲いてきそうです。
講座に参加されている方が、ご住職のお知り合いということで、
特別にご本堂に上がらせていただきました。これから、格天井に鎌倉彫をはるとのこと。
すると、講座に参加されている方の中に、この鎌倉彫を彫られたという方が。
素晴らしいご縁にびっくり。
ご本尊さまをはじめ、まつられている仏像も、1つひとつ丁寧にご案内くださいました。
金箔の辻子に収められたご本尊の日蓮上人像や、曼荼羅、
江戸時代につくられたという精緻な仏さまの像、四天王に鬼子母神…。
間近に拝見させていただいて、感激。
また、「花の寺」であるこのお庭の植物を担当しておられるという
ご住職の妹さんもお庭にいらしてくださいました。
葉が金魚の形のキンギョツバキが、
古木となり複雑な尾びれの形となった「梵天椿(ぼんてんつばき」などを
見せてくださって、また感激。すてきなご縁に、感動しました!

尾根の上には、ヤマザクラの花が咲いているのも見えました。

紅白の花が同じ木から咲くウメ「思いのまま」、
星降るように咲くトサミズキなどを愛でながら、池の周りをめぐって。
飼われているクジャクが、大きく羽を広げてみせてくれました。
「わあー、きれい!」

本堂裏の、日蓮上人を慕った弟子が幽閉されたという土牢へ。
山に入ると、道端にはタチツボスミレや、
地面にぺったりはり付いて「地獄の釜の蓋」の別名をもつキランソウなど野の花が。

土牢そばには、キブシが淡い黄緑の花を咲かせ
はらはらとヤマザクラの花びらが舞い散ります。
この日はツバメも今年初めて確認できて、一気に陽春の風情でした。
今年度の最終回。この講座を通じて、鎌倉のまちや自然を好きになり、大切に思ってくださる方が増えていったらいいなと思っています。また来年度も、皆さんと、どんなすてきな感動や発見ができるかしら、楽しみです!
