てくてく鎌倉子ども自然楽校への想い~人は自然とともに | 花をたずねて鎌倉歩き&HappyLife!人生が輝く鎌倉花さんぽ

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きれいなお花を見て、楽しくすてきなひとときを過ごす鎌倉歩き…
きらめく瞬間を積み重ね、人生を豊かに輝やかせてほしい。
そんな思いで、「花をたずねて鎌倉歩き」などの講座を開催しています。

てくてく鎌倉子ども自然楽校への、

創立の思いをお伝えいたしますね。

      * * *

鎌倉の自然の中で、遊んで育ちました。

引っ込み思案だった私が、小学校の先生に

連れていってもらった裏山で、

「わあ、江里子ちゃん、その赤い実見つけたの?

すごいね、きれいだね! みんな、見て!」と

赤い実を宝物のように掲げてくれたあの瞬間が、

今も目に焼き付いています。

口の周りを真っ赤に染めて甘いクワの実を食べたり、

泥んこになってセリ摘みをしたり。

「こんなの見つけた!」「こんなところ登れた!」と

誰もが主役になれる、輝く瞬間を、自然にたくさんもらいました。


大きくなって、ずっと親しんできた裏山の森が、

開発の危機にあることを知り、

自分自身の心の根底が失われそうな、

どうしようもない気持ちに陥りました。


多くの方々の長年の思いと努力が実り、

その森は、保全されることが決まりました。

土の香りや草花に包まれ、保全作業に参加したとき、

心の底から感じた安らかな気持は忘れられません。

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生き物である人間は、土、水、野生生物など、

その生存基盤である自然を守り育てながら暮らすことが、

本来の姿なのではと思います。

その自然を守る力のおおもととなるのは、

「好き」「大切にしたい」という気持ちなのではないでしょうか。


楽しい思い出をたくさんくれた自然にお返しをしたいと、

自然を守るボランティア活動に参加し、

子どもの自然体験を、ライフワークとしてきました。

人間が形成される幼少期の自然体験は、

その子の心の核となり、

人生の価値観をかたちづくる「原体験」となる…と、

身をもって体感したためです。

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子どものころ、小学校の先生が連れて行ってくれた

あの楽しい自然の中へ、自分の子、

これからの未来を担う子供たちも連れていってあげたい。

キラキラ輝く小川や青く広がる海、生き物あふれる自然の中で、

たくさんの感動や発見をさせてあげたい。

そんな思いから、てくてく鎌倉子ども自然楽校を、

創設させていただきました。


泥んこになり、びしょぬれになり、

輝く瞳でたくましく大地を駆ける子どもたち。


自然の中でのびのびと遊びながら、

四季の自然の細やかな表情、野生の命を感じ、

自分の命を守る術、

転んでも立ち上がり、笑って前を向く「生きる力」を、

自分の力でつかみとっていっていると感じます。


自然の中での、子どもたちのいきいきとした表情は、

人にとっての自然の意味を、私たちに教えてくれます。

これからの未来を担う子どもたちには、

自然の中で五感をいっぱいに使い、発見し、感動し、

笑ったり泣いたりしながら、自然や仲間とともに、

たくましく生きる力をはぐくんでいってほしいと思います。


このてくてく鎌倉子ども自然楽校が、子どもたちにとって、

豊かな人間の根っこをつくる、

かけがえのない幼少期を輝かせる場になればと、願っています。


村田江里子

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