Dearあなたへ


誕生日の夜に竹内まりやが舞い降りた


瓢箪からまりやさま

こんな事ってあるんだ


この数日小学校の同級生と、電話で親の介護の話しをしていた。

お互いに高校卒業後は地元を離れて暮らし近況も知らずにいたのだが、自称のび太の彼と親の介護がきっかけで今回の再会となった。


2〜3度電話で話しをするうちに、介護話しから同級生の話題に移り、思い出の掘り出しトークに広がっていった。


お互いの持つジグゾーパズルのピースような記憶が、一つ一つランダムに飛び交う。

それがかつて通った小学校というフレームに置かれると、寄せ集めの記憶がちょっとずつ輪郭を伴い懐かしい形になっていく。

朧げな記憶を頼りに繰り返される、思い出探しゲームといったところだ。


小学3年生の時の担任の先生の話しから、

早生まれの私は小3まで理解力も乏しく、集団行動するのが本当に大変だったという話しに及んだ。


まあ小学校の低学年頃の早生まれは、成長が違うのは確かだからな。

海外だと半年毎に、学年の区切りがある所もあるくらいだしな。


さすがのび太君、教育者らしき知識がありますなと。


ところで早生まれって、誕生日いつ?


いつって、と壁のカレンダーで確認してみると

誕生日はもう明日になっていた。

その瞬間飾り棚に置いてある時計が目に入り

まじっ。。。

時計の針は11時55分を指している。


あのさ〜、あと5分後なんですが。。。誕生日


は〜


覚えていたはずが、まさか今日が誕生日前日だったとは。。。

明日が誕生日なんてすっかり忘れて、思い出話しに花が咲きまくっていた。


5分後に誕生日が来るんですが。。。なんて台詞、長い人生の中でも初めての事である。

笑ちゃう


ならばと、偶然とはいえこの時間を共有する事なってしまったラッキーボーイののび太君に


せっかくだから誕生日のお祝いに、歌でも歌ってよ

やっぱりこれは順子じゃなくって、乾杯だね

などと冗談言っていると背後に母が現れた。


私の話し声が聞こえて起きてきたのか、リビングに顔を覗かせたのだ。

トイレじゃないみたい。

寝かせてくるから、ちょっと待っててと会話は一時停止に。


母を寝かしつけリビングに戻ると、通話中のタブレットから何やら音が聞こえる

どうしたの?

あ〜ちょっと曲をね

曲?

誕生日だから

はっ?

ちょっと聞きづらいかな

切れ切れに音が流れてくる

え〜誰の

竹内まりや


竹内まりやとは

なんとも懐かしい

昔は好きでよく聴いていたわ


そんな話しをしていると、ピアノ伴奏が始まり

竹内まりやの歌声が流れてきた

なんて曲?


いのちの歌


彼のパソコンのYouTubeから流れ出る

心地よいちょっと低目の張りのある声が

私のタブレットを通して流れてくる


時計は12時を回っている

じっと静かに耳を澄まして

竹内まりやの歌声に包まれる


オーケストラをバックに

空に向かい歌い上げる

ポップな讃美歌のような


聴いていて

気持ちが温かくなり

優しい気持ちが満ちてくる

歌全体に光を感じるとでも言えばいいのか


さながら真夜中の題名のある音楽会

birthday music night


偶然とはいえ

音楽が流れ

この選曲で

誕生日を迎えられるとは


なかなかやるじゃん

のび太先生

粋なはからいを


日頃学生相手にいかにして授業に興味を持たせようかと

試行錯誤の彼らしく

時代の武器のYouTubeを使うこの手の事は

彼にとっては、慣れたパフォーマンスの一つらしいが


私にとってはhappiness


懐かしい友

懐かしい思い出

懐かしいアーティスト


パソコン

LINE

YouTube


温故知新じゃないけれど

過去を温め

今を生きる


なんかいいじゃん


令和4年

2022

タイガーイヤー


立春も過ぎ

幸先いいじゃん


うる星やつらのラムちゃん気分


のび太先生

サプライズのプレゼント

嬉しいだっちゃ

サンキューだっちゃ


偶然の再会に感謝するだっちゃ