Dearあなたへ
毎朝連続テレビ小説に一喜一憂しながら見入っている。
今日は主人公のるいが、回転焼きに使うあんこを作るシーンがあった。
銅の鍋に小豆を入れ、ゆっくりと美味しくなるよう言葉をかけながら煮るのだ。
小豆がふっくらと煮えたら砂糖を入れ、また煮詰めながらあんこを作っていく。
美味しそうに出来上がった小豆のあんこを見ているうちに、あんという映画のシーンを思い出した。
樹木希林さんがあんこを作るシーンが圧巻だった。
希林さんが大事に大事に小豆を洗って、愛おしいそうに小豆を手に乗せ眺め、時間をかけて茹で上がるのを待つのだ。
茹で上がった小豆はピカピカと光り湯気をたて、そこに水飴を加えて更に煮る。
小豆の粒が粉々に崩れないよう丁寧に丁寧に混ぜ合わせ、美味しいあんこが出来上がる。
若い頃に比べると、洋菓子より美味しい和菓子に更に惹かれるようになってきた。
あんこが入った回転焼きは見れば買わずにはいられない。小豆の粒の残る粒あんの美味しさと言ったらである。
ただこの映画のあんは、切ない涙の味のするあんこになる。
樹木希林さん演じる女性は昔は癩病と呼ばれた、ハンセン病の患者である。
らい菌が原因となる感染症がハンセン病である。
正しい知識が伝えられず、国の誤った政策により患者となった方々は、強制隔離や優生保護法の制定等差別や偏見を受け続けてきた。
そんな現実が描かれている。
またコロナウィルスが拡散し、私達は日々オミクロン株に神経質にならざるを得ない生活を強いられている。
年齢、性別、職業等関係なく、ある意味平等に感染してしまう。
そして国が勢力を傾け、なんとか感染を抑え完治収束するよう感染対策を行なっている。
人が生きていく上で大切な事の一つが人権だと思う。
人権は守られ尊重される事で、安心して暮らせるのだと。
けれども希林さん演じる女性は、らい菌感染症というハンセン病に被患した結果、人権を失ってしまうのだ。
亡くなっても自分のお墓を作る事も、家族と共に入る事も許されない。
失うというレベルではなく、まさに踏み躙られるという状況に追いやられて行く。
切なくて悲しくなる現実だ。
樹木希林さん、市原悦子さん二人の演じるハンセン病患者の方達の送る淡々とした日常、そして最期がやるせない。
甘くて美味しいピカピカのあんこのはずだったのに
塩気混じりの、涙あんになってしまった。
お正月の残りのお餅を焼いて、ぜんざいを作ってみた。
やっぱり小豆はあんこは美味しいわ〜
日本人に生まれて良かった〜
あんこを美味しいと、当たり前に食べられる生活。
人権も当たり前に守られ、安心して暮らせる国。
そんな日本であって欲しい。