相対湿度40~60%を目指したエアコン運用の結果です。

右矢印除湿実験の途中経過

内容は少し前に書いたこの記事の補足です。

 

除湿したいけれど寒くなるのは嫌だ、という相反する命題の克服は、エアコン2台で冷房と暖房を行うことで室温を維持したまま除湿することで可能となりました。

 

低燃費な建物でもさすがにこのようなエアコンの使い方をするのは省エネではないのですが、現状ではそれが一番快適です。

そこに至るまでの過程を改めてデータを見ながら確認するため、6月11日から25日までの2週間分のデータをまとめてみました。

 

 

※前提

加湿要因として洗濯物を室内干ししています。

また、内気循環型のレンジフードのため、調理ので加湿の影響も受けます。

エアコンは2.5kWのもの2台です。

右矢印我が家のエアコン選定

この記事にも「梅雨時に除湿で寒くなりすぎることがあったら1階で暖房運転させるのもありかと考えています。」と書いてあるように、エアコン2台での再熱除湿は当初から頭にはありましたが、実際にやるには少し心理的抵抗がありましたw

 

 

 

温度、湿度、消費電力の推移

我が家のこの期間の温度は、

屋外は最高30.5℃、最低18.6℃、

室内は最高27.5℃、最低24.3℃でした。

 

外は暑くなったと思ったらまた涼しくなりましたね。

室内は概ね25~27℃で、1日の温度変化も小さく、安定しています。

 

湿度との関係もありますが、室内が27℃くらいになると少し暑く感じました。

これは対策をせねば!!と意気込んでいたのですが、妻はこれくらいでちょうどいい、エアコンをつけると寒いと言い、私が数値だけ見て調整しようとしていると異を唱えられました汗

確かに数値を気にしすぎていたところもありますが、体感的にも暑いし、洗濯物の乾きも悪くなってきたし、カビも心配だし…、といろいろ理由をつけてなんとか同意してもらい、実験を始めることができました。

 

寒くて困るという課題を明確に認識したことが、暖房を併用して除湿するという方法、すなわち「エアコン2台での再熱除湿」を試してみるきっかけになっています。

 

 

まずは温度、湿度、消費電力をそれぞれ別に見ていきましょう。

 

 

温度(℃)

↑だんだんと室内の温度は振れ幅が小さくなりましたニヤリ

外気の影響も小さいです。

 

 

相対湿度(%)

 ↑屋外は雨の日が多く、湿度はかなり高めです。

室内の湿度の推移を見れば、一定期間で傾向が変わっていることが見て取れます。

取り組み内容の成果が反映されているということですね。

ちょうど期間を3等分したくらいで傾向が変わっているので、3つにわけると、

  • 前期:湿度が65%を超え、70%近くになるときもあり、危機感を感じ対策を強化。さすがに蒸し暑さを感じました。
  • 中期:60%の維持に尽力。しかし、徐々に湿度が高くなりました。
  • 後期:湿度の大幅な削減に成功。効果的な方法を発見しました。

 

 

消費電力(W)

実際に使っているデータは消費電力量ですが、1時間区切りでの消費電力量は1時間当たりの平均消費電力と同じなので、ここでは疑似的に電力の使用状況の変化として表してみました。

 

1階のエアコンで暖房を試してみたはじめの頃は設定温度を24℃にしていたので一次的に消費電力が跳ね上がっています。

ここでも3つにわけると

  • 前期:除湿モードで間欠運転、除湿不足のときには1階のエアコンも用いて2台で除湿。除湿と冷房の切り替えも試す。
  • 中期:2階のエアコンは除湿運転のまま、1階のエアコンで暖房を試す。
  • 後期:1階のエアコンは暖房運転とし、2階のエアコンを除湿、冷房と切り替えて効果を試す。

というようなことをやっていました。

 

 

次からは消費電力量(kWh)として温度、湿度との関係を見ていきます。

以下のグラフの右側の軸が消費電力量(kWh)です。

左側の軸は温度(℃)または相対湿度(%)です。

 

 

温度と消費電力量の推移

 

↑前半(6/11~6/17)です。

連続運転するようになって室温が少し下がりました。

6/14には1階のエアコンを除湿、冷房と切り替えながら試しています。

エアコン2台で除湿を行うと冷房能力が増すため、当然温度も低下します。

6/17の夜に1階のエアコンでの暖房運転の併用を試しました。消費電力も多いので温度も明らかな上昇をしています(グラフ上は重なって見えにくいですが)。

屋外も室内も温度が下がってきたため、除湿だけだと寒さを感じるようになっていました。

 

 

↑後半(6/18~6/26)です。

ここからは1階のエアコンはずっと暖房運転です。

屋外、室内ともに温度が下がってきたため、一旦エアコンの連続運転をやめました。

6/20に再度1階の暖房運転併用を試し、悪くない手ごたえを掴みました。

その後はエアコンの温度設定の調整を行い、室内の温度が安定するようになりました。

バランス調整はまだまだ手探りの段階です。

 

 

相対湿度と消費電力量の推移

 

↑前半(6/11~6/17)です。

間欠除湿から連続除湿へとエアコンの運用を変え、徐々に湿度を下げていくことに成功しました。

より湿度を下げたいときには1階のエアコンも追加して除湿しました(6/14まで)。

6/14は除湿と冷房の切り替えも行い、さらには室外機のドレンホースからの水の出る具合の確認も行いました。

2階のエアコンはぽたぽたと水滴が垂れましたが、1階のエアコンは湿っているもののぽたぽた垂れるほどではありませんでした。

このことは別の方法へ移行するきっかけでもあります。

 

グラフの右端の重なっているところは分かりにくいですが、湿度は6/17 22時から1時間ごとに、58%、57%、56%と下がっています。

冷やさないで除湿する方法として、1階のエアコンでの暖房を加えました。

室温が暖かくなるため、当然相対湿度は下がりますね。

 

 

↑後半(6/18~6/26)です。

除湿をやめたら湿度が高くなってきたので再開しましたが、ここからの除湿は1階の暖房付きです。

2階のエアコンはしばらく除湿運転にしていましたが、最終的に冷房運転に変えました。

当初は除湿の方が効果的だと思っていたのですが、数値的には冷房の方が湿度が下がり、かつ、意外に温度が下がりにくかったため、2階のエアコンは冷房にすることにしました。

6/20に試したときの設定は1階:暖房24℃、2階:除湿-3℃です。

間欠運転では湿度60%を維持できなかっため、6/22からは連続運転することにしました。

除湿から冷房に切り替えたのは6/22頃だったと思います。

試行錯誤のバランス調整をしていき、除湿したいとき(特に昼)は1階:暖房21℃、2階:冷房18℃の設定にするのが基本となっていきました。

 

 

 

こうしてみると確実にエネルギーは増えていますね。

ただ、昨年は室内干しでも浴室乾燥を使っており、これにけっこう電気代がかかっていたように思うので、前年比でのエネルギーはどうなっているのか、別の機会に比較してみようと思います。

 

 


ちなみに、7/10現在は1階:暖房21℃、2階:冷房21℃が基本です。

温度、湿度は以外のとおりです。

 

 

 

快適、というと言葉の定義が若干違うような気もしますが、じめじめした湿気を感じないのはいいものですよ~。

なお、私の中での一番の衝撃体験は、一条工務店の施主さんの家での「何も感じない」という快適でしたが、これはうまく伝えるのが難しいです。

そういう環境をぜひ一度体感してみてください!!

断熱・気密の重要性が理解できるはずで、おすすめです。