この女を失っては、生きていけまい。 | mizのブログ

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書庫「MOVIE」のほうに書いた、「椿山課長の七日間」を読み終えて、次に読んだのが藤沢周平の「隠し剣秋風抄」です。

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これも映画の原作ということで、読んだわけですが、この中に含まれる「盲目剣谺返し」が、

『武士の一分』~主演キムタク

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ということで、山田洋次監督により映画化されました。12月からのロードショーってことで、その前に原作を押さえておこうと思い、読もうというわけです。



この「盲目剣谺返し」のほか、「酒乱剣石割り」「女難剣雷切り」など九編の短編剣客小説を収めたもので、藤沢周平の「隠し剣」シリーズの第二弾。



ちなみに第一弾の「隠し剣孤影抄」には、これまた映画の原作となった「隠し剣鬼の爪」が収録されまてますな。




どの物語も、腕は立つが何かしがらみを抱えている主人公が、敵役と対決するときに、秘剣で倒す、というのが基本の流れ。ただ、これに男と女の関係なんかも入ってて、ちょっとオトナな雰囲気もありますな。


また、だいたいが大した禄高もない下級藩士が主人公で、上司やお上への忠誠心などの人間ドラマの要素も多分に含んでいて、世のサラリーマンにウケた理由もわかろうというものですね。


でもね、映画化される「盲目剣谺返し」なんか、いい話だなぁ…って思いましたね。お役目のために盲目になった剣も学も立つ主人公。盲目となったがために、お役目をなくされないよう妻が上司に嘆願をしにいったとき、言葉巧みに不倫の関係になってしまう。

主人公は、これを理由に妻に離縁状をたたきつける。妻もそれに従う。しかしただ妻の不貞に激怒したことによるものではないのだ。そう、すべては何も知らない妻を弄んだ上司の卑劣な行為によるもの。上司に果し合いを求めることを決意する。昔、まだ道場のエースと呼ばれる腕利きだったころに、かじった秘伝の剣・谺返しをイメージして、鍛錬に鍛錬を重ねる。

そして、いよいよそのときがやってくる………


主人公が妻の不貞を疑っている段階のときに、もし本当に不倫をしているにしても、こんな盲目となってしまった自分についていてくれる妻について、

「この女を失ってしまっては、生きていけまい」


いいですねぇ♪こんな風に相手のことを思えるっていうのも、うらやましい。




まぁ、この物語、最終的にはハッピーエンドなんだけど、いいんだよねぇ。こういうお互いがお互いを思い遣り、互いに相手のために何かをしようとする。



いいよねぇ、こういうのってさ。





映画、必ず観にいこ♪