三連休最後の休みは、のんびりとしてます。いい天気ではありますが、こんな日は、たまった本を読破していくのがいいかなぁ……ということで、手に取ったのが、
| 『ようちゃんの夜』 |

この作品は、本の情報誌【ダ・ヴィンチ】が主催する文学賞、
| 第1回ダ・ヴィンチ文学賞大賞受賞作 |
であります。
作者は、この春に京都精華大学を卒業し、社会人一年目である前川梓さんというかた。なんでも、審査にあっては圧倒的な支持を得たようで。
ありふれた女子高生の、ありふれた日常の中で、主人公アサコが惹きこまれていく同級生ようちゃんの独自の世界観、それに対比した自分の独自性の無さからくる虚無感というか悲壮感というか。
なにか大きなエピソードがあるわけではなく、ほんとによくある風景、日常生活なんだけど、ちょうど大人になりかけの、繊細な年頃の人が持つような物事の捉え方が良くかけてるなぁ、って感心しちゃいました。
心理描写も、同級生の一言に軽く傷ついて、軽く毒を吐くみたいな、いつもあっけらかんとしているようで、その奥で黒々したものをもっている、という今時の10代のココロが見えてくるような感じがしました。
主人公が惹かれ、憧れる「ようちゃん」の世界というのは不思議な世界をかもし出していて、それがこの作品全体にも「不思議感」みたいな感覚を抱かせます。
正直、一度ではちょっとつかめなくて、読み返してみて、最後に「あ。なるほど」という感じを得ました。