貴方にあえるのなら

僕はもう死んでも構わない

その一縷の願いを手に僕はこの塔を登ってゆく


蝋燭の炎が照らす汚れ知らない白磁の壁

全てを阻むように重々しく閉ざされた扉を

ゆっくりと開いた


光り輝く氷のシャンデリア

美しすぎる空の玉座

僕はそっと唱えた


時計の針の音が止まり

空から雪の花が降り注ぐ

それをそっと口に入れた

目を開けると愛おしいあの人は

困った笑みを浮かべ僕を見つめていた

やっと会えた 今まで何度願ったことだろうか


あなたが存在しているだけで

僕の世界は鮮やかになったんだ

だからどうか泣かないで 

あなたに堕ちてしまった僕が悪いのだから

涙を拭おうにももうこの身体は動かない


重く響く柱時計

時は動き出し夢は現へと変わる

意識が雪に染められてゆく

消えてゆく意識の中

君はゆっくりと口角をあげた


"あなたと一つになれるなんて僕は幸せだ"


そして僕の意識は雪となった