
諸星大二郎のマンガ「暗黒神話」の1シーン。超絶的な想像力で造形されたこの怪物は、タケミナカタです。このマンガ見たとき、諏訪大社の氏子でもある私は、大丈夫?バチ当たるんじゃないか、と、心配したものです。地元の人間の信仰心の根強さに、改めて気付かされもしました。
さて、この、鎖につながれたタケミナカタ、両腕がちぎれています。古事記、国譲りの場面で、葦原の中つ国の支配権を譲ることを拒否した建御名方神が、高天原の天照大神の使者、武甕槌神(タケミカヅチ)と闘って、引きちぎられてしまった、との話が元になっているわけです。
出雲国譲りの神話は、国津神大国主命が出雲の浜辺で、高天原からやって来た武甕槌命に、国を譲れと迫られて、息子が二人いるから、彼らの意見も聞かなきゃ、と、ま、逃げ腰になるわけです。長男の事代主命(コトシロヌシ)は、お譲りしますと言って、なんか訳の分からない呪文のような仕草をしたあと、乗っていた船を自ら沈めて、海中に消えてしまう。次男の建御名方は、大きな岩を片手で持ち上げながら現れて、勝手なこと言うな!そんなこと、俺は絶対、受け入れんぞ!と、タケミカヅチに戦いを挑むわけです。この二人の戦いが、相撲の起源とされていて(相撲の起源の話には、もう一つ別のものもありますが)、諏訪大社には力士像があったり、横綱の写真額が奉納なのか、飾られているのですが、私は、このタケミナカタvsタケミカヅチの闘いは、相撲の起源というより、プロレスだと言った方がいいんじゃないか、という気がするわけです。しかも、両者とも、正体を隠した覆面プロレスラー。プロレスですから、ストーリー有りきの、言葉は悪いが、八百長試合。で、その興行主は、藤原氏であろうと。
続く