「シン·ゴジラ」と「ゴジラ-1.0」を比較するというような事を前回書きましたが、よく考えたら私は「シン·ゴジラ」全て見ているわけではないので、「シン·ウルトラマン」と「ゴジラ-1.0」を比較したプチ考察を展開することにします。ご了承いただきたい。
 「シン·ウルトラマン」に関して感じるのは、着ぐるみ怪獣の改造、使い回しという、物語とは関係ない、オトナの裏事情なんかに無茶苦茶こだわっている点ですね。プチマニアとしては、そこがとても楽しいわけなんです。シン·ウルトラマンでは、オリジナルの「ウルトラQ」と「ウルトラマン」の世界線を連続したものだという設定にしています。(もう、ここから、私など大喝采でありました)なので、最初にでてくるのはゴメスという禍威獣なのですが、オリジナルのゴメスは、ゴジラのキグルミの改造であったわけです。予算削減のためですね。その裏事情をこれは、リスペクトして、というべきか、シン·ウルトラマンのゴメスは、その前のシン·ゴジラのCGのデータを使っているのだそうです。キグルミの使い回しをそのまま踏襲しているというわけです。
 その後出てくる、パゴス、ネロンガ、ガボラも、オリジナルでは、東宝から円谷プロが借り受けたバラゴンのキグルミの改造、使い回しなのですが、これを、シン·ウルトラマンでは、頭部をアタッチメントとして交換した同じ禍威獣、という設定で、ストーリーの深くにまで取り入れている。
 何か、私が少年の頃感じていた、作り物のキグルミであるがゆえに、それを愛していた怪獣への思いとの、非常に近しい感覚を、感じてしまうのですね。
 その極めつけが、画像のゼットンです。巨大な破壊兵器なのだからそんな形でなくてもいいはずなのに、ゼットンはオリジナルのウルトラマンに出てきて、ウルトラマンを倒してしまう宇宙恐竜の形をそのままリスペクトしている。
 なんか、「シン·ウルトラマン」には、オリジナルのウルトラマンへの、キグルミ怪獣そのものへの、リスペクト愛ばかりを、私は感じてしまうのです。
 それでは、「ゴジラ-1.0」で私は何を感じたかというと……。
 続く

 ちっともギララを語っていないので、タイトル変えたほうがいいかもしれませんが、変えません。