使徒の働き １１章
1 さて、使徒たちやユダヤにいる兄弟たちは、
異邦人たちも神のみことばを受け入れた、
ということを耳にした。
2 そこで、ペテロがエルサレムに上ったとき、
割礼を受けた者たちは、彼を非難して、
3 「あなたは割礼のない人々のところに行って、
彼らといっしょに食事をした」と言った。
4 そこでペテロは口を開いて、
事の次第を順序正しく説明して言った。
5 「私がヨッパの町で祈っていると、
うっとりと夢ごこちになり、幻を見ました。
四隅をつり下げられた大きな敷布のような入れ物が
天から降りて来て、私のところに届いたのです。
6 その中をよく見ると、地の四つ足の獣、野獣、
はうもの、空の鳥などが見えました。
7 そして、『ペテロ。さあ、ほふって食べなさい』
という声を聞きました。
8 しかし私は、『主よ。それはできません。
私はまだ一度も、きよくない物や汚れた物を
食べたことがありません』と言いました。
9 すると、もう一度天から声がして、
『神がきよめた物を、きよくないと言ってはならない』
というお答えがありました。」
10 こんなことが三回あって後、全部の物が
また天へ引き上げられました。
この箇所を、誤解して、解釈しています。
ここで、原典聖書に書かれている内容は、
４つ足、地をはう動物 昆虫 レビ１１参照
イナゴなどの、食べて良い、神が定めた
コーシェル食なのです。
レビ１１のヘブライ語と、同じギリシャ語で
書かれています。
そして、ペテロが、主に対して、
”清くない、食べ物を、食べた事がありません。”と
答えているの対して、私達は、神がトラーで禁止している
非コーシェル食を、神自らが、ペテロに差し出して、
ペテロが主に対して、食しませんと、返答していると、
誤解しています。
ペテロに取って、”清いものか、汚れているものか”と
言うのは、当時のラビの世界、ヘブライ人の仕来りの
世界で、とても重要な事だったのです。
どのような基準で、そんな意識があったのでしょうか。
神殿に捧げられる動物が、屠られるプロセス
規定に従って、点検、清め
さばいた、肉や動物であるかどうか。
異教の神に仕える異邦人が、そう言う事を、知らないまま
持って来た、物ではないかどうか、どこから、来たともない
野生の動物かどうかと言う事を、気にしている
のです。
使徒１０：２８
ペテロは彼らに言った、「あなたがたが知っているとおり、
ユダヤ人が他国の人と交際したり、出入りしたりすることは、
禁じられています。ところが、神は、どんな人間をも
清くないとか、汚れているとか言ってはならないと、
わたしにお示しになりました。
この箇所は、新改訳ですと、
28 彼らにこう言った。「ご承知のとおり、ユダヤ人が
外国人の仲間に入ったり、訪問したりするのは、
律法にかなわないことです。ところが、神は私に、
どんな人のことでも、きよくないとか、汚れているとか
言ってはならないことを示してくださいました。
ここで書いてある、律法とは、”人の定めた決め事”です。
神の教えでは、ないのです。
これだけ、ただ読むと、神が、ユダヤ人と異邦人が
付き合う事を、神の教えに沿って、トラーで禁じている？と、
勘違いして読めます。
当時はユダヤ人と、異邦人は、犬猿の仲。
なぜなら、ユダヤ人は、異邦人を、汚れた人達と、
言う概念で色眼鏡で、見ていたのです。
しかも、神殿に入って来ては、そこでの、仕来りや
意味も分らずに振る舞う、”荒らし”がいたのです。
だから、そう言う人達を、追放しようと、神殿の中で、
異邦人はここまでで、出入り禁止とか、女性はここまでしか
入れないなど、人間の規定を、編出したのです。
これを、トラーが教えていると、勘違いしている点です。
異教の神々を、拝みコーシェル食以外の、汚れた食べ物を
食し、全てが、トラーにそぐわない、生き方をする
汚れた人間＝異邦人と、見ていたのです。
その偏見を、取り除かないと、ペテロの神から与えられた
使命は、その先に進む事が、出来なかったのです。
この幻は、何でペテロの示されたのか。
時として、人の作り出した教えで人を、選り分けて
見ている意識対して、変更が必要と、教えているのです。
そんな人間の基準に、捕われない事。
そして、神が聖なる物としたら 聖なるもの。
異邦人は、汚れた人々ではない。
これは、どういう教えに繋がっているかと、言うと、
これからペテロが、訪ねて行く、異邦人コーネリアス
神が聖なる者としたのだから、もう聖なる人なのだ
と教えているのです。
続く