私が今とてもハマッテいる物にビートルート(天才じゃなくて甜菜)のピクルスがあります。ビートルートというと、小学校の時に社会科で砂糖の原料になると習った記憶があるくらいで、日常生活の中では全然触れる機会がありませんでした。
でも、私がイギリスに来て初めてこれにお目にかかった時には、あまりにも赤紫(鮮やか)すぎて食べる気にはなれませんでした。それに味も甘酸っぱく、何ともいえない歯ざわりで、口に入れると口の中が赤紫に染まってしまうのです。
それ以来、スーパーで見かけても手を出さずにいたのですが、ある時、ダンナ様のダディちゃんが小タマネギのピクルスと一緒にビートルートのピクルスも買って来たのです。私は心の中で「ダディちゃん、何でこれを買ってくるかなー」と思ったのですが、彼曰く、「これをシチューの中に入れると美味しいんだ」と言うではありませんか。私は思いました。「これをシチューなんかに入れたら、シチューが赤紫になって味もおかしくなるじゃん」
とりあえず、ダディちゃんに言われたとおり、その晩のホワイトシチューと共にビートルートのピクルスを添えて出したのです。さすがに最初からシチューの中に入れる勇気はなかったですが、ダディちゃんがそれをシチューの中に入れるのを見て、私も真似して食べてみました。ウーン、ダディちゃんが言うほどビートルートを入れたシチューは今一でしたが、久々に口にしたビートルートのほのかな甘酸っぱさが、私を刺激したのでした。「美味しいじゃないの、ビートルート!」
そう、それ以来私はビートルートの虜となってしまったのです。因みに、小タマネギのピクルスも日本にあるラッキョウよりくせがなく私は好きです。ただ、未だにダメなのがゆで卵のピクルスです。私としてはゆで卵はピクルスにしないで食べたほうが絶対に美味しいと思います。