笑ったところで、思い出話
【人から見ればガラクタ 最終編】
こんにちは連休の「シルバー時間」をお騒がせいたします(笑)。
私的な事ですが
私の、老いたユニット、老いた箱に最大の思いを込めてのお話を。
長文にて興味の無い方はスルーくださいませ
2024/02
写真の格子組グリルのエンクロージャー懐かしく思われる方も
居られるかもですが、まさに「山水そのもの」のオリジナル箱です。
この箱と、あるユニットを巡る、
2年前からの私的な記録です。
至るすべての引き金は、大分・別府のオーディオファイルの方のブログでした。
そのブログによると、その方の始まりは Tannoy ⅢLZ でした。
私も全く同じ Tannoy Ⅲ LZ を鳴らしていた事から、その「ⅢLZ愛」から始まった方の
ブログに共感し、綴られる文章から紡ぎ出される「音の気配」に魅了されたのです。
そうなりますと、離れていても自宅の空気の中に「同じ音、同じ世界」を感じたい。
そのためには、同じユニットを求めるしかありませんでした。
自分の家で同じ音が出なければ意味がない。
その「同じ音の目標」として最初にポチって求めたユニットが、JBL D123 でした。
2017/08 (9年前かぁ)
当時は手持ちのLE-8T用の格子箱に、
2017/09
この12インチのD123を無理やり押し込んでその音を追いかけていたのです(笑)。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
その後、別府の方はタンノイの最高峰である
ウエストミンスターへと進まれました。 And、アキシオムの赤マグネットへ

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
一方の私は、アルテック(ALTEC)の世界へと進み、

傍らではウエストミンスターに匹敵する「天体童夢(てんたいドーム)」 を構えて
夜空を覗き込むという、耳と眼の二刀流 スピーカーは、LS3/5A 15Ω

それぞれに全く異なる航路を歩みました。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
しかし、ある事から、私のこの先の人生、オーディオ「航路」において、
もし最大の聴き逃し、最大の悔いを残すとするなら、

間違いなくGoodmans AXIOM 80 をこの手で鳴らす事です。
名前は、過去より ジョーダンワッツの先祖 と知っていながら
一度も、その生音を聴いたことがありません。
しかし、どうしても一度は聴いてみたい出来れば持ちたい、
あの別府の方と同じ世界に到達したいという猛烈な欲望。
それだけは、絶対に後悔したく無いと思った。
運命の悪戯か、私の師匠にアキシオムの話をしたら
このユニットを昔から本当に大切に保管されているのを知りました。

それで当初は1本を「お借りする」という話から始まりましたが、
簡単に手を出して持とうとすると、触るなといった権幕の怒られる様相
そこまでの思い入れのあるユニットでもありました
借りて、もしも壊したら、直す補修部品なんて至難の業のようにも思える
足を運んだ2本目の時(別に保管して有り)に、出来れば譲ってほしいと嘆願
しかし簡単に明快な答えは貰えずでしてたが、
数度目に、その執念が、ついに師匠の心を動かして譲っていただけました。
なんとかそのまま私への「譲受」となり、
私物としてその重い魂ごと、すべてを託されることになったのです。
我が家に神々しく降臨した、安喜志音夢80。
しかし、1本目が現実に成ってこの極めてデリケートなユニットを、
どうやって我が家で活かすか・・・。
借りて手元にある特別なユニットを前にして、私は熟考しました。
アキシオム80の口径は約25cm。手元に格子のLE-8Tの箱は有りましたが、
箱のみ
この魂を受け止めるには、役不足。
一回り大きな30cmユニット用の大きさで、かつユニットの位置を低くしたい。
(ロジャースの3/5Aの様な箱庭を観る様な、二階席の音作り)
その為、取付面が斜板のバッフルで上向いている事、台座(袴)が有る事。
この条件から、灯台下暗しで手持ちのJBL D123用に作られた箱

それこそが最高の舞台になるはずだと気付く。
「もしこの大博打に失敗して駄目だったとしても、
その時はJBL D123のための古巣の箱に戻ればいい」と思いました。
これで行く、と腹を決めてからヤフオクで物色しまして

広島から出品されていた箱をポチって引き寄せました。
そうして始まった移植工作ですが、届いた箱を開けた瞬間から、
50年前のサンスイの職人たちが仕掛けた「未来への罠」にハメられる事になります。
格子グリルを外したサイドビューを見ると、目論見通り
外殻のウッドケースは垂直なのに、中のインナーバッフルだけが、
最初から綺麗な「斜板」として後方へスラントしている。

しかし、ここで一番の「賭け」に成ったのが箱中央の左右の側板を補強する桟と
アキシオム80 の奥に長い赤いマグネットとの干渉。
バッフルが傾いているので余計に
そこで、もしも当たればノコギリを入れる覚悟でしたが、
この箱に最初から備わっていた木製のアダプター(サブバッフル)の
厚みのおかげで、奇跡的にかわすことができました🎯。
まさに JBL D-123 のマウント変更に対応するためにサンスイが用意した設計が、

時空を超えて、イギリスのアキシオム80 を付けるのに救ったのです。
で、アキシオム80 はエッジレスの為に密閉箱は使えない
しかし、バスレフといった手段は有るがバスレフが好みで無い
背面開放の手はあるが、箱を押し付けるとその役をしない
で、目論見の手段が『台座(袴)が有る事。』
つまり、箱の下面に開口部を作って台座(袴)に開口部を設け
背圧を逃がす事でした
失敗しても、板を当てて元の様に目立たなく塞ぐことが出来るで、
アキシオム80 に使われる ARU(背圧調整器・音響抵抗機構)
このサイズほどの開口部を開口部を設けて開ける事で

計画して台座(袴)に開口部を設けて背圧を逃がす事でした
ところが台座(袴)に最初からスリットが設けてありました

つまり、そのままで背圧が逃げる事に成りました
大きく言えば、ダブルバスレフ的にも成ります
端子版の取付 バッフル板の上部ダクト部は板材で塞ぎ

自分仕様の 安喜志音夢(アキシオム)80 の夢の完結に成りました。
──そういえば、この「夢の完結」を上流から支えるアンプシステムもまた、
この老いた遺物たちを活かしきるための、私仕様のピンコードレス・システム
となりました。
入り口のHDDプレーヤーからUSBを経て流れ込むのは、
マルチビットの銘石 Philips TDA1541A をあえてノン・オーバーサンプリング仕様
で組んだ NOS DAC。
その電流出力を、アクティブ回路を通さずTMS特注ファインメットトランスで
直接「トランスI/V変換」し、そのままアッテネーターとバランス変換(相転換)
まで兼ねさせています。
そこから RCAピンコードを一切排除 した バランス接続で、
1:1インプットトランス付きの TDA-7498E 差動増幅モノアンプ×2基へダイレクトに
マッキンの275 や サンスイAU-111 という両横綱アンプをオブジェとして
完璧に置き去りにしてしまった理由のすべてが、この最速・最短の純水のような
シグナルパスの底にあります。
文字や写真だけでは、この「人から見ればガラクタ」な過去の遺物たちが織りなす
本当の生命力は伝わらないかもしれません。
もしよろしければ、かつて私がブログの文字から音を夢見たように、
我が家のリビングを一台の楽器のように響かせている、
これこそが、私の「オーディオをやっている事」の現時点での航路の終着駅。
── ── ── ── ── ── ── ── ── ──
そういえば、年老いて思えば──。
昔はモジュラーステレオが床の上なりにポツンとあったセパレートアンプ、
いわば低い位置から私のオーディオは始まりました。
そこから趣味を深めるにつれて、システムは正面にそびえ立ち、
あるいは見上げるような大きなシステムにもなりました。
しかし、今や腰も曲がり、背も曲がり(笑)。
いつしか、下を向いて大切な本をじっくりと読むような、
そんな等身大の姿勢へと戻りました。
実は今回の工作、ただ位置を低くしただけではありません。
下を向いて本を読む自分の耳の位置(約65cm)に対して、
傾斜バッフルから放たれる音軸がどんぴしゃりの精度で一直線に
フォーカスを合わせるように、
最初から三角関数を駆使して狙い澄まして作った設計でもありました。
この老いた箱の条件は、
今の私の姿勢と感性に、最高の精度で寄り添ってくれています。
若い時分なら、この奇跡の構造をパテントに、などと考えたかもしれません(笑)。
...というか、もし真似されてこの箱や2,500円デジアンの相場が高騰したら、
将来私のシステムが壊れて買い直すときに自分が一番困りますので
(型番も伏せておきますが・笑)、
真似される必要は全くありません。
一人の狂的なオーディオファイルの独り言として、
そのまま笑って読み飛ばしていただければ幸いです。
長々と連休の独り言、お邪魔いたしました。拝謝。