石井道明の海外物販ニュース解説、2026年10月3日号をお届けします。
今日は、物販・無在庫販売で海外展開を考えている方に知っておいてほしい、EUの新しい関税ルールについてお伝えします。
■ 何が起きたか
JETRO(日本貿易振興機構)の報道によると、EUは2026年7月1日から、150ユーロ未満の少額小包に対して、品目(HSコード)ごとに一律3ユーロの関税を課す制度を開始しました。対象は、輸入ワンストップショップ(IOSS)に登録している非EU圏の販売業者が扱うすべての少額小包です。1つの小包に複数の種類の商品が入っている場合は、品目の数だけ3ユーロが加算される仕組みになっています。
この制度導入の背景には、アリエクスプレス、Temu、SHEINといった中国発の越境ECプラットフォームによる輸入急増があります。これらのプラットフォームがこれまで関税免除の恩恵を受けてきたことで、EU域内の事業者が不公平な競争環境を強いられてきた、という問題意識がJETROの報道では指摘されています。さらにEU理事会は、加盟国の税関の事務負担増に対応するための取扱手数料も、2026年中に別途導入する方針を示しています。
なお、この3ユーロの定額関税はあくまで暫定措置で、2028年7月1日まではこの仕組みが続き、その後はEU関税データハブの本格稼働とともに、通常の関税率へ切り替わる予定です。
■ 石井の解説:無在庫事業者にとっての意味
これまでEU向けに無在庫で小口の商品を発送していた方にとっては、今回の制度は「免税の壁がなくなった」という以上の意味を持ちます。1小包あたりの品目数が多いほど関税額が積み上がる仕組みなので、特に複数商品をまとめて発送するタイプの無在庫販売や、少額多品種で回転させるビジネスモデルほど、1件あたりの実質コストが上がりやすくなります。
また、今回の制度は「中国発の大規模越境ECプラットフォームへの対抗策」として導入された経緯があります。つまり、制度の矛先は大手プラットフォームでも、実際にコストを負担するのは、そのプラットフォーム経由・非経由を問わず、EUに小口で商品を送っているすべての事業者です。私自身、物販の現場で何度も見てきましたが、こうした「大手対策のはずが中小が割を食う」制度変更は、関税や輸入規制の世界では珍しくありません。
■ 今すぐできること
EU向けに無在庫販売や小口発送を行っている、またはこれから検討している方は、まず自分が扱う商品のHSコード(関税分類番号)を一度整理し、1小包あたり何品目を同梱しているかを棚卸ししてみてください。品目数が多いほど関税負担が増える以上、梱包・出荷の単位を見直すだけで、今回の制度変更の影響を小さくできる可能性があります。すでにIOSS登録をしている方は、取扱手数料の正式発表が出るタイミングでも慌てないよう、2026年中の追加情報を定期的にチェックしておくことをおすすめします。
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■ この話を深掘りした有料note
関税が一律化される局面で、どこで利益が消えているかを毎週つかむ手順をまとめました
▶ 「売れているのに残らない」の正体を、週1回AIに暴かせる
https://note.com/ecbuppan/n/naa1df4f54002
石井道明の物販・輸入ビジネス解説は毎日更新しています。
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今日は、物販・無在庫販売で海外展開を考えている方に知っておいてほしい、EUの新しい関税ルールについてお伝えします。
■ 何が起きたか
JETRO(日本貿易振興機構)の報道によると、EUは2026年7月1日から、150ユーロ未満の少額小包に対して、品目(HSコード)ごとに一律3ユーロの関税を課す制度を開始しました。対象は、輸入ワンストップショップ(IOSS)に登録している非EU圏の販売業者が扱うすべての少額小包です。1つの小包に複数の種類の商品が入っている場合は、品目の数だけ3ユーロが加算される仕組みになっています。
この制度導入の背景には、アリエクスプレス、Temu、SHEINといった中国発の越境ECプラットフォームによる輸入急増があります。これらのプラットフォームがこれまで関税免除の恩恵を受けてきたことで、EU域内の事業者が不公平な競争環境を強いられてきた、という問題意識がJETROの報道では指摘されています。さらにEU理事会は、加盟国の税関の事務負担増に対応するための取扱手数料も、2026年中に別途導入する方針を示しています。
なお、この3ユーロの定額関税はあくまで暫定措置で、2028年7月1日まではこの仕組みが続き、その後はEU関税データハブの本格稼働とともに、通常の関税率へ切り替わる予定です。
■ 石井の解説:無在庫事業者にとっての意味
これまでEU向けに無在庫で小口の商品を発送していた方にとっては、今回の制度は「免税の壁がなくなった」という以上の意味を持ちます。1小包あたりの品目数が多いほど関税額が積み上がる仕組みなので、特に複数商品をまとめて発送するタイプの無在庫販売や、少額多品種で回転させるビジネスモデルほど、1件あたりの実質コストが上がりやすくなります。
また、今回の制度は「中国発の大規模越境ECプラットフォームへの対抗策」として導入された経緯があります。つまり、制度の矛先は大手プラットフォームでも、実際にコストを負担するのは、そのプラットフォーム経由・非経由を問わず、EUに小口で商品を送っているすべての事業者です。私自身、物販の現場で何度も見てきましたが、こうした「大手対策のはずが中小が割を食う」制度変更は、関税や輸入規制の世界では珍しくありません。
■ 今すぐできること
EU向けに無在庫販売や小口発送を行っている、またはこれから検討している方は、まず自分が扱う商品のHSコード(関税分類番号)を一度整理し、1小包あたり何品目を同梱しているかを棚卸ししてみてください。品目数が多いほど関税負担が増える以上、梱包・出荷の単位を見直すだけで、今回の制度変更の影響を小さくできる可能性があります。すでにIOSS登録をしている方は、取扱手数料の正式発表が出るタイミングでも慌てないよう、2026年中の追加情報を定期的にチェックしておくことをおすすめします。
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