石井道明の海外物販ニュース解説、2026年9月23日号をお届けします。
■ 個人輸入の「0.6掛け特例」廃止へ
2026年度税制改正で、個人輸入品の課税価格を海外小売価格の0.6倍として計算できる「0.6掛け特例」を廃止する方針が、2025年末までに決定しました。stockcrewなど複数メディアの報道によると、現行制度では課税価格が1万円以下であれば関税・消費税が免除されており、小売価格ベースでは実質1万6,666円程度まで免税の恩恵を受けられていました。この特例が廃止されると、海外小売価格そのものが課税価格になるため、免税ラインは実質1万円まで引き下がる見込みです。
あわせて、通販輸入で税抜1万円以下の物品を消費税の課税対象とする方針や、海外の販売事業者を「特定少額資産販売事業者」として登録・納税させる仕組みの導入も検討されています。施行の具体的な時期は今後の政令で定まる見込みで、まだ確定していません。財務省の資料では、令和6年の輸入許可件数がコロナ前の約4倍にあたる約1億9千万件に達し、その9割以上が課税価格1万円以下の少額貨物だったことが、今回の制度見直しの背景にあると説明されています。TemuやSHEINなど海外ECの急拡大、2025年8月29日の米国デミニミス制度撤廃、EUの少額荷物への定額関税導入といった国際的な流れも影響しています。
■ 小規模の輸入物販事業者にとっての意味
私は物販歴26年の中で、免税制度の変更がビジネスモデルを直撃する瞬間を何度も見てきました。今回の0.6掛け特例廃止は、個人輸入という形でサンプル仕入れや小口の中国輸入を行っている無在庫・小規模事業者にとって、他人事ではありません。
特に影響が大きいのは、少額の商品を個人輸入扱いで仕入れて国内転売する無在庫販売や、OEMのサンプル発注を個人輸入で済ませているスタイルです。これまで免税ラインの範囲内で収めていた仕入れが、改正後は課税対象になり、関税・消費税分だけ原価が上振れします。輸入物販の利益率はもともと薄いため、数百円から千円単位のコスト増でも積み重なれば粗利を大きく圧迫します。
一方で、法人としてBtoBの正規輸入をすでに行っている事業者への直接的な影響は限定的です。むしろ、個人輸入扱いの仕入れに依存していた事業者との価格差が縮まり、正規ルートで仕入れている事業者にとっては競争環境が整う面もあります。
■ 今すぐできること
行動提案として、まず自分の仕入れの中に「個人輸入扱い」で通関しているものがどれだけあるか棚卸ししてください。サンプル発注や小口の中国輸入を個人輸入で処理している場合、施行後のコスト増を見込んで、今のうちに正規のBtoB輸入(インボイス・パッキングリストを整えた商業貨物としての通関)に切り替える準備を進めることをお勧めします。また、仕入れ先とロット単位の見直しを相談し、少額発注を積み重ねるのではなく、まとめ発注でコストを平準化する方法も検討してください。施行時期はまだ確定していないため慌てて動く必要はありませんが、今後の政令の発表は継続してウォッチしておくべきです。
石井道明の物販・輸入ビジネス解説は毎日更新しています。
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■ 個人輸入の「0.6掛け特例」廃止へ
2026年度税制改正で、個人輸入品の課税価格を海外小売価格の0.6倍として計算できる「0.6掛け特例」を廃止する方針が、2025年末までに決定しました。stockcrewなど複数メディアの報道によると、現行制度では課税価格が1万円以下であれば関税・消費税が免除されており、小売価格ベースでは実質1万6,666円程度まで免税の恩恵を受けられていました。この特例が廃止されると、海外小売価格そのものが課税価格になるため、免税ラインは実質1万円まで引き下がる見込みです。
あわせて、通販輸入で税抜1万円以下の物品を消費税の課税対象とする方針や、海外の販売事業者を「特定少額資産販売事業者」として登録・納税させる仕組みの導入も検討されています。施行の具体的な時期は今後の政令で定まる見込みで、まだ確定していません。財務省の資料では、令和6年の輸入許可件数がコロナ前の約4倍にあたる約1億9千万件に達し、その9割以上が課税価格1万円以下の少額貨物だったことが、今回の制度見直しの背景にあると説明されています。TemuやSHEINなど海外ECの急拡大、2025年8月29日の米国デミニミス制度撤廃、EUの少額荷物への定額関税導入といった国際的な流れも影響しています。
■ 小規模の輸入物販事業者にとっての意味
私は物販歴26年の中で、免税制度の変更がビジネスモデルを直撃する瞬間を何度も見てきました。今回の0.6掛け特例廃止は、個人輸入という形でサンプル仕入れや小口の中国輸入を行っている無在庫・小規模事業者にとって、他人事ではありません。
特に影響が大きいのは、少額の商品を個人輸入扱いで仕入れて国内転売する無在庫販売や、OEMのサンプル発注を個人輸入で済ませているスタイルです。これまで免税ラインの範囲内で収めていた仕入れが、改正後は課税対象になり、関税・消費税分だけ原価が上振れします。輸入物販の利益率はもともと薄いため、数百円から千円単位のコスト増でも積み重なれば粗利を大きく圧迫します。
一方で、法人としてBtoBの正規輸入をすでに行っている事業者への直接的な影響は限定的です。むしろ、個人輸入扱いの仕入れに依存していた事業者との価格差が縮まり、正規ルートで仕入れている事業者にとっては競争環境が整う面もあります。
■ 今すぐできること
行動提案として、まず自分の仕入れの中に「個人輸入扱い」で通関しているものがどれだけあるか棚卸ししてください。サンプル発注や小口の中国輸入を個人輸入で処理している場合、施行後のコスト増を見込んで、今のうちに正規のBtoB輸入(インボイス・パッキングリストを整えた商業貨物としての通関)に切り替える準備を進めることをお勧めします。また、仕入れ先とロット単位の見直しを相談し、少額発注を積み重ねるのではなく、まとめ発注でコストを平準化する方法も検討してください。施行時期はまだ確定していないため慌てて動く必要はありませんが、今後の政令の発表は継続してウォッチしておくべきです。
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