我が国の総人口に占める高齢者の割合は26.0%となり、4人に1人が65歳以上となりました。

高齢の方でも、驚くほど元気な患者さんはたくさんいますが、中には寝たきりや痴呆になって要介護となっている患者さんも少なくありませんし、今後ますます増えるでしょう。


介護保険の被保険者は、市町村の区域内に住所を有する40歳以上の者が該当します。

このうち、65歳以上の者を第1号被保険者といい、40歳以上65歳未満の医療保険加入者を第2号被保険者(医療保険に加入していないものは該当しない)といいます。

厚生労働省の介護保険事業状況報告によれば、平成27年5月での第1号被保険者数は3314万人で、要介護(支援)認定者数は608.9万人、うち 男性 が187.9万人、女性 が421.1万人となっています。


日常生活が自立できなくなると、歯の状態は極めて急速に悪くなります。

歯の清掃はとても繊細であり、手がうまく使えない、あるいは口腔清掃の大切さを認知できなくなる、そして毎日毎食後それなりの時間をかけなければ、最低限必要な口腔清掃を行うことは出来ません。

死因の3位に肺炎が入ったのも、このような問題が背景となっているに違いありません。



先日、80代の患者さんがインプラントと入れ歯による治療を終えました。

治療前は歯の具合が悪く、味がしないので何を食べてもおいしくなく、食事がつまらないと仰っていました。

治療後はしっかりとよく噛めるようになり、食事がおいしくなったと大変喜んでいただけました。

歳をとると、おいしいものを食べることが人生の楽しみになるとは、人生の先輩である高齢者の皆さんが仰ることです。


一人一人のQOL(クオリティ・オブ・ライフ)の向上のために、そして限られた財源を有効に配分すうるため、将来を担う世代に明るい未来の扉を開いてもらうためにも、予防を真剣に考えていきましょう。

最後までお読みいただき、ありがとうございます。


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