歯の大きさと顎骨の大きさに不調和があると、歯が凸凹してしまいクラウディング(乱杭歯、叢生)を呈するようになります。

歯列矯正では、まず非抜歯での治療を一番に考えます。

つまり、歯列を側方および前方へ拡大(広げる)することを考えます。

これが不可能な場合、抜歯による治療を検討することになります。

クラウディングがある歯並びにブラケットとアーチワイヤーを取り付けると、歯列は自然と拡大を起こします。

顎骨が小さい(あるいは歯が大きい)場合、無理な歯列の拡大は、歯肉や歯槽骨の退縮を起こし、審美性の悪化や知覚過敏を引き起こします。

また、無理に歯列を拡大すると、前歯が前方に飛び出して出っ歯になったり、上下の歯がきちんと噛み合わなくなったりもします。

このようにならないためには、きちんとした診断に基づく治療計画の立案が必要になります。


一方、抜歯矯正では、抜いたスペースに歯を動かしていきますが、歯数が減るために歯列弓(歯の並び)が小さくなります。

この歯列弓が小さくなり過ぎると、舌の置き場が無くなって喉の方に下がり(低位舌)、不定愁訴を訴えることがあるため注意が必要です。

低位舌は気道を狭くするため、身体が常に酸素不足の状態に陥って体調が悪くなります。

したがって、抜歯矯正こそ歯列の拡大を意識しないといけないのです。


抜歯・非抜歯を問わず、クラウディングの歯列矯正は舌房(舌の置き場所)を狭くしないことがとても大事だと言えるでしょう。

最後までお読みいただき、ありがとうございます。




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