歯の変色には、治療が必要なものとそうではないものがあります。

歯は、表面がエナメル質という硬い層で覆われており、その内部は柔らかい象牙質になっています。

このエナメル質に限局した虫歯は、C1と呼ばれています。

エナメル質に明らかな穴がある場合には、自浄作用や歯ブラシでの刷掃が期待できず、虫歯の進行が危ぶまれるため、人工物での補填が必要になります。

しかし、エナメル質の変色だけなら、削って詰める治療は必要がありません。

歯が脱灰された(ミネラルが溶け出した)部分に色素が沈着することで、歯の変色は起こりますが、歯の再石灰化によって虫歯が進行しなければ問題はありません。

もちろん、ヒトの目に触れる場所の変色は、審美性に劣るので、希望をすれば治療対象となります。

ただし、白く詰めたもの(レジン)も、経年的には変色を起こしたり、歯とレジンの境目に色素が入って審美性が低下することも念頭においておく必要があります。

また、歯の変色の改善だけなら、ホワイトニングで白くすることも可能です。


人工物はどうしても劣化が避けられませんので、削って詰めたものは将来必ずやり替えが必要になることを理解しておきましょう。(でも、虫歯は治療が必要です)

歯の変色だけなら、必ずしも治療対象とはならないのです。

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