身体の具合が悪くなると、気持ちもふさぎがちになります。
例えば、頭痛がすれば憂鬱な気持ちになったりするし、歯や歯茎が痛んだり腫れたりしても気分が滅入ります。
身体の具合が悪くなるにつれ、心を平静に保つことは難しくなります。
また、不安や失望など、心が病むと、身体がだるくなったり、風邪をひいたり、感染症に罹ったりもします。
私たちの身体は、中枢神経である脳や脊髄と、そこから全身への情報をやり取りする末梢神経に支配されます。
末梢神経は、植物性機能を担う自律神経と、動物性機能を担う体性神経に分けられます。
体性神経が知覚や運動などの随意的な機能を司るのに対し、自律神経は循環、呼吸、消化、発汗・体温調節、内分泌機能、生殖機能、および代謝などの不随意的な機能を司ります。
自律神経には、交感神経と副交感神経があり、それぞれがアクセルとブレーキのような機能を果たしバランスをとっています。
ところで、天気が良いと気持ちも晴れやかになったり、曇りや雨だと気分が滅入ったりしますが、これは自律神経による影響であることが分かっています。
天気によって気圧の変動が起こりますが、気圧が高くなると交感神経が優位になり、気圧が低くなると副交感神経が優位に働くといわれています。
気圧は白血球の割合にも影響し、交感神経が優位になると顆粒球が多くなり、副交感神経が優位になるとリンパ球が多くなることも分かっています。
白血球の割合は、免疫力そのものといえます。
交感神経と副交感神経は、そのバランスが極めて重要であり、どちらか一方が優位になりすぎると身体は病みます。
また、自律神経のバランスの乱れは、脳内物質であるノルアドレナリン(不快感や怒り)、ドーパミン(快感や喜び)、セロトニン(落着きとリラックス)などのバランスにも影響し、心や精神の健康にも強く影響します。
まさに心と身体は相関しているといるでしょう。
体調の思わしくない時には、なるべく余計なことは考えず、リラックスして過ごすようにしましょう。