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今回は、歯列矯正の治療計画について書きます。

歯列矯正をお考えの方は、歯科医院を2件、3件と複数周って相談される方が少なくありません。

歯列不正は、複雑になればなるほど、歯科医師によって治療の方針が全く異なります。

特に、抜歯非抜歯においては、ある歯科医師は非抜歯で出来るといい、またある歯科医師は小臼歯4本の抜歯が必要と言います。

そして、インプラントを併用する歯科医師は、非抜歯で、しかも治療期間を短くできるとも言います。

抜歯する歯に関しても、健康な歯よりは、虫歯が重度の歯を抜くことが推奨されます。


歯列矯正と一概に言っても、歯科医師によって学派が違ったり、使う装置も異なり、結果として治療期間や仕上がりも異なります。


患者さんは、提案された治療計画を検討する時、医学的に整合性があるかないかという現実よりも、自分の願望に合っているかどうかというバイアス(偏見、先入観)がかかっています。

自分に都合がよい情報を、無意識に探してしまっているのです。

顎が退化した現代において、全ての症例を非抜歯で矯正治療することは現実的に不可能でありましょう。

しかしながら、「ヒトの身体は神様が作ったものだから、余計なものなど何一つ無い」という根拠のない理由で、健康な歯はどうしても抜きたくないというヒトもいます。

もし、これが本当なら、仮に非抜歯であっても、歯列矯正をすること自体、何か問題があるように思えてならないのは私だけでしょうか?

正しい決断をするためには、患者さん自身が自己のバイアスを取り除くことが時として必要でしょう。

最後までお読みいただき、ありがとうございます。

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