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今回は、抜歯後の注意事項について書きます。

抜歯は、虫歯や歯周病、歯根破折、親知らず、歯列矯正の便宜抜歯、難治性の根尖病巣等の際に行います。

抜歯後に問題となり易いのは
●痛み及び腫れ
●術後出血
●術後感染
●開口障害(下顎臼歯部の場合)
●内出血(青あざ)
●ドライソケット(抜歯窩治癒不全)
などです。

抜歯後の痛みや腫れはつきものですが、術後感染の予防も含めて、処方された抗生物質および消炎鎮痛剤は指示通りに飲むようにしていただきたいと思います。

抗生物質は、自己判断で途中で止めると、耐性菌が出来る可能性があるので、あくまで指示どおりが望ましいでしょう。


術後出血に対しては、止血のために固く大きめに丸めたガーゼや綿花などを、抜歯後20分程度しっかりと噛んでいるようにしましょう。

その後も出血が気になる場合には、清潔なガーゼやティッシュを丸めてしばらく噛んでいると止血できることが多いと思います。

止血の基本は、創部を圧迫することです。

唾液(つば)に2~3日血がわずかに混ざる程度の出血は問題がありません。

口の中に血があふれるような場合には、早めに歯科医院に連絡をしてください。


下顎の臼歯部(奥歯)の抜歯、特に親知らずの抜歯後は、咀嚼筋への炎症の波及や内出血により、一時的に口が開きにくくなります。

場合によっては、指一本くらいしか開かなくなることも珍しくはありませんが、術後徐々に改善していき、1週間~10日程度で元に戻りますので心配は要りません。

食べ物は、小さく切るなどして採り、硬いもの、刺激のあるものは避けるようにしましょう。


青紫色や黄色の内出血斑(アザ)は、頬や顎下部、頸部(首)、稀に目の下に出る場合がありますが、これも一時的なもので必ず無くなりますので心配は要りません。

目立つ場合には、マスクなどを着用してアザが無くなるのをお待ちいただきたいと思います。


また、抜歯後は、出血が気になり口を頻回にゆすぎたくなったり、血を強く吐き出したくなりますが、なるべく口を何度もゆすいだり、つばを強く吐き出したりするのは控えるようにしましょう。

抜歯した穴は、血液で満たされ、それがかさぶたの様に固まって(これを血餅といいます)治癒するのが理想です。

何度も口をゆすいだり、つばを吐きだしたりすると、かさぶたが固まらず、止血出来ないばかりか、抜歯した穴の中がカラカラの状態となり(ドライソケット)、術後異常疼痛の原因となります。



これら以外にも、
●麻酔が効いている時間は、頬や舌を噛みやすいので、なるべく食事を控える(冷たい飲み物は可)
●抜歯部位に隣接したところは、2~3日は硬い歯ブラシを当てない
●抜歯当日は出血しやすいため、血行がよくなる入浴や運動、飲酒などは控える
など



以上の内容は、抜歯以外のインプラントや歯周病の手術などにも当てはまります。

結構たくさんありますが、より良く治りますように、ご協力をお願いいたします。


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