患者さんが歯科医院を訪れる理由は様々です。

虫歯や歯周病、顎関節症などの治療はもちろん、入れ歯の製作や調整、歯石除去、PMTC(クリーニング)、親知らずの抜歯、インプラント、歯列矯正、ホワイトニングなど、多岐に渡ります。

良い治療は、見た目もレントゲンでも美しく、機能的にも満足のいくものです。

これは、歯の機能的な形態と見た目が非常にマッチングしていることを意味しており、歯の機能美といっても差し支えないと思います。

例え、詰め物や被せ物がセラミックやハイブリッドなどの白いものでなくても、機能と調和した歯や被せ物は、自らの存在を誇張することなく、まるでそこに静かに佇んでいるかのようです。


一方、歯の見た目だけを追求した歯の施術も存在しています。

例えば、金属の詰め物や被せ物を、見た目だけの問題で、噛み合わせを考慮せず安易にコンポジットレジンやセラミックなどの白いものにやり替える施術。

或いは、前歯の歯並びが悪いからといって、見た目をきれいにするためだけに、噛み合わせを考慮せずに安易に歯を削ってセラミッククラウンを被せる施術。


現在、歯科医の数は10万人を超えており、特に都市部では過当競争となっているのは周知の事実です。

しかしながら、仮に過当競争になろうとも、患者さんの真の利益につながらない施術は、病気やけがを治癒させたり、症状を軽快させるための行為である治療とは一線を画したものです。

もちろん、きれいになることで心が癒され、精神衛生上好ましい効果があることは決して否定はしません。



事実、歯の審美治療を受けた結果、歯の不具合はもちろんのこと、噛み合せに関係するさまざまな体調不良を生じて困っている方をたくさん見てきました。

それほど、歯の治療というのは全身の健康とつながっているのです。

したがって、歯の治療というのは、決して無理することなく、審美性と機能性を十分兼ね備えたものでなくてはならないと思うのです。

歯の審美治療をお考えの方が、正しい選択をされることを切に願っています。


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