当ブログをご訪問いただき、ありがとうございます。

今回は、ムーシールドでの反対咬合の治療について書きます。

ムーシールドは、反対咬合を治療するための、可撤式(取り外しタイプ)の装置で、SとMの2サイズがあります。(
ムーシールドとは?

その適応年齢はSサイズが3~5歳くらい、Mサイズは6~11歳くらいとされています。


幼児の反対咬合は、比較的よくみられる歯列不正で、見た目だけの問題にとどまらず、機能的にも問題の大きいといえます。

反対咬合は、歯の萌出に伴って、幼い時期に発現することがあり、早期治療の対象となります。

しかしながら、乳児期においては、治療の必要性の認識や、治療への協力を求めるのは難しく、治療行為自体が困難なことが一般的です。


ムーシールドは、既製品であることから、歯型を採る(印象採得といいます)必要がなく、治療への導入はスムーズであるという利点があります。

その反面、口腔内での安定は決して良くはありません。


ムーシールドの効果は以下の通りです。

● 早期初期治療
● 被蓋の改善 (反対咬合の改善)
● 舌圧と口唇圧のバランスを保つ
● 舌を高位に保つ機能


ムーシールドは、可撤式であるとともに、就寝時に使用することを前提としていますので、患児の協力がないと治療効果が表れにくいといえます。

使用期間は1年くらいが目安のようですが、歯を積極的に動かす効果はないため、反対咬合が必ず治る保証はありません。

また、幼少期の反対咬合は、一度治ったとしても、成長発育とともに再度発現する可能性があります。

ムーシールドを使っても反対咬合の改善が見られない場合には、違う方治療法を検討する必要があります。

ムーシールドによる治療にあたっては、以上のことをあらかじめご理解のうえ、お受けになることをお勧めいたします。


 


                  ブログランキング・にほんブログ村へ