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今回は、歯髄壊死(しずいえし;歯の神経が死んでしまうこと)の症状について書きます。

歯髄壊死は、臨床的には歯の変色や、レントゲンで偶発的に気が付くことが多い病態です。

歯の中には、歯髄(しずい)と呼ばれる歯の神経があります。

この歯髄が、何らかの原因により死んでしまうことを「歯髄壊死」と呼んでいます。

その原因には、つぎのようなことが考えられます。
●虫歯が深くなり、歯髄にばい菌が入った
●深い虫歯を治療した際の刺激により、歯髄が死んでしまった
●転んだり、何かと強く接触したりぶつけたりして、歯を打撲した
●歯ぎしりやくいしばり、歯の摩耗などにより、歯に亀裂(クラック)が入った
●矯正治療で強い力をかけた


歯髄壊死の前駆症状として、熱いもの冷たいものがしみたり、強い痛みを感じたりすることがあります。

一方で、全く無自覚で歯髄が死んでしまうことも多くあります。

歯に変色がみられる場合には、歯髄壊死の可能性が考えられます。


 
歯と歯の間からの深い虫歯によって、歯髄壊死が起こり、歯の変色が起こった(矢印)
 
 
歯髄壊死の確定診断をするには、歯髄電気診が有効です。

歯髄壊死を放置すると、歯の変色だけでなく、根尖病巣が大きくなり、腫れや痛みの原因となったり、歯根肉芽腫や歯根嚢胞になる可能性が高まるので、早めの根管治療が必要です。

歯の変色に気付いたら、歯科医院で診査をしてもらうことをお勧めいたします。


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