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今回は、上顎大臼歯の根管治療について書きます。
先日も書きましたが、上顎大臼歯の治療は非常に難しい治療です。
理由は
●見えない
●器具が入らない
●指が届かない
●口が開かない
などです。
特に、根管治療は難しい。
歯根の中の根管は、肉眼では全く見えません。そして、歯根は細くて湾曲があります。
無理をすると、パーフォレーション(穿孔;根っこに穴をあけること)やファイルの破折を起こしてしまいます。
これを防ぐためには、十分な時間をかけ、器具を慎重に操作しなければなりません。
根管にファイルを挿入し、根管の長さと方向を確認する。上顎大臼歯は歯根が3本のことがほとんどで、根管は3~4本存在している。根管治療を成功させるには、この1本1本をきちんと拡大・清掃し、過不足なく、かつ緊密に根管充填(薬を詰めること)をしなければならない。
根管充填後。白く写っているのが根管充填材。薬が根尖(こんせん;根の先端)まで緊密に詰まっているのがわかる。完璧な根管充填を行うには、段差のなく、美しい円錐状の根管形成が必要。これを習得するには、熟練を要する。
根管治療は、歯の寿命を決定的に左右する治療です。
根管治療がうまくいかないと、歯は内部から腐敗してダメになるだけでなく、病巣感染の原因にもなります。
歯科医院をお探しになる際には、是非、根管治療に力を入れている医院を基準にされることをお勧めいたします。