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今回は、フッ素によるインプラントの腐食について書きます。
フッ素は、虫歯予防・歯質強化の目的のために、歯磨剤や洗口剤に高頻度に含まれています。
そのフッ素濃度は、おおよそ1000ppm程度の濃度で、さらに歯科医院で行うフッ素塗布では9000ppm程度の高濃度フッ素が使用されています。
近年の報告で、酸性下にある時、フッ素がチタンを腐食することが分かってきました。
口腔内のプラーク(歯垢、磨き残し)の内部は強酸性であり、これが歯を溶かして虫歯になるメカニズムとなっています。
チタンで出来ているインプラントの表面にプラークが付着し、この酸性環境下でフッ素含有の歯磨剤や洗口剤を使用すると、チタン表面が腐食して粗造(そぞう;ザラザラ)になります。
インプラント表面が粗造になると、さらなるプラークの停滞を招き、インプラント周囲炎になることが危惧されます。
フッ素含有の歯磨剤や洗口剤を使用しても、目に見えてインプラントが腐食するわけではありませんが、電顕レベルで見ると小さな穴やスジができることが確認されています。
また、チタンの腐食は、チタンアレルギーを誘発する可能性も考えられます。
インプラントを入れている方は、フッ素フリーの歯磨剤や洗口剤を選択したほうが良いかもしれませんね。
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