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今回は、良い治療を受けるために、患者さんに是非理解していただきたいことについて書きます。

歯の治療においては、虫歯の深さを確認したり、骨の状態を調べるために、レントゲンによる診査は欠かせないものになっています。

稀に、このレントゲンによる診査を、正当な理由もなく拒否する患者さんがいらっしゃいます。

妊娠中であるなどの、きちんとした理由があれば、レントゲン撮影を行わずに最大限よい治療が行えるよう努力します。

しかし、単にレントゲンを撮るのが嫌だという理由で、レントゲン診査をせずに良い治療を受けようとするには無理があります。

虫歯の治療を例にとれば、術前に虫歯の深さをレントゲン診査で確認することは必要不可欠です。

見た目では、それほど深くないと思っていた虫歯が、実際に治療を行っていくと、歯髄(しずい;歯の神経)の近くまで進行していたり、すでに歯髄まで進行している場合もあります。

このような場合、歯に痛みが無くても、根管治療(歯の神経を取る)が必要になることが少なくありません。

しかし、レントゲン診査をしないで治療を始めてしまうと、事前に正しいと診査・診断できないので、術前にきちんとした情報提供・説明が行えません。

患者さんも、虫歯の治療を簡単に考えていたのに、「痛くもない歯の神経を取られた」「歯をたくさん削られた」という不満が募ることでしょう。

つまり、インフォームド・コンセント(治療の説明と同意)が成り立ちません。

これでは、患者さん・医師ともに不幸だと言わざるを得ません。


また、薬や麻酔の使用に関しても、強い拒否感を持つ方がいます。

治療を行うにあたっては、どんな場合であっても、副作用やリスクを上回るベネフィット(利益)があることが、治療を行う大前提となっています。

したがって、妊娠している場合や、肝臓・腎臓などの機能低下や機能障害、アレルギーなどの特別な事情が無い限り、是非、治療へのご理解とご協力をお願いしたいと思います。


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