今回は、2回法インプラントの2次手術について書きます。

歯科インプラントには、1回法、2回法という手術回数による分類の仕方があります。

これは、単純に手術を1回しか行わないか、2回行うかの違いです。

患者さんにとっては、当然、手術の回数が少なくて済む1回法が良いのは、言うまでもありません。

しかし、骨のボリュームが足りなく、骨造成(GBRやソケットリフトなど)を行った場合には、あえて2回法にする必要があります。

2回法は、インプラント埋入手術の際に、インプラント・フィクスチャー(インプラント本体)を歯茎の中に完全に埋め込みます。これは、細菌によるインプラントの感染を防ぐためです。

通常、きちんとした手技に則って行えば、インプラント手術で細菌感染を起こす可能性は極めて低いといえます。

 
骨の厚みが足りないため、インプラント埋入と同時に骨造成(GBR)をした。細菌感染を防ぐため、インプラントを完全に歯茎の中に埋入する


 
骨が固まるのを待って、2次手術を行った。骨造成後は、硬い歯茎が足りなくなるので、2次手術に工夫が必要


なるべく小さな侵襲で、患者さんに良い結果がもたらされるように、私たち歯科医師は、日々より一層の努力が必要です。

一方で、患者さんも、きちんとした歯の治療をお受けになるには、勇気と根気、そして覚悟が必要です。

よい医療が提供できるように、また、よりよく健康になるために、ともに困難を乗り越えていきましょう。

最後までお読みいただき、ありがとうございます。