今回は、歯に詰めてある金属材質の簡単な見分け方について書きます。

現在、我が国の健康保険で認められている永久歯の詰め物は、12%の金を含む金銀パラジウム合金です。

この12%金銀パラジウム合金は、決して良い材質ではありません(材質が硬く、適合性があまりよくない、見た目が悪い、様々な金属を含む、アレルギーのある人がいるなど)。しかし、丈夫なので、しっかり治療してあれば、比較的長く持ちます。

以前は、アマルガムという水銀化合物がよく使われていましたが、アレルギーの問題で最近ではほとんど使われ無くなりました。(こちらも、しっかり治療してあれば、長く持ちます。要するに、しっかり治療してあるかどうかが重要)

しかし、まだ多くの患者さんの歯には、このアマルガムが入っています。

パラジウム合金は光沢がある銀色なのに対し、 アマルガムは黒い色をしているので、見分けが簡単です。

アマルガムも、詰めた直後は銀色で光沢がありますが、時間がたつと黒くなります。これは酸化しているということなので、金属イオンの溶出がおこっているわけです。(表面を研磨すると、再びきれいな鏡面になります)

また、アマルガムは歯の色を黒変させます。アマルガムを削って外すと、虫歯は無くても歯に色がついていることが多くあります。これは、おそらく歯の乾燥が不十分なままアマルガムを詰めたか、アマルガムと歯の間に隙間があり、内部で酸化したためと考えれます。

いずれにしても、金属アレルギーのある人は、メタルフリーにする必要があるので、セラミックスなどによる治療が必要と思います。(今、アレルギーがなくても、体の許容量をオーバーフローしてしまうと、いつか発症する可能性があると考えます)

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