今回は、歯科インプラントに維持を持たせたインプラント・アタッチメント・デンチャー(入れ歯)について書きます。

歯科インプラントは、固定式の歯を入れるだけでなく、入れ歯の支えに応用することもできます。アタッチメント(維持装置)には、磁性アタッチメント、ボールアタッチメント、バーアタッチメントなどがあり、それぞれ利点欠点があります。

今回の磁性アタッチメントは、インプラントの頭の部分に、磁石のつく専用のキャップを取り付けます。そして、入れ歯の内側には磁石を取り付け、磁力を用いて入れ歯を動かないように維持しようとするものです。

  
 

磁石は、磁力の変化が基本的には起こらないため、長期に安定した入れ歯の維持が望めます。また、少ない本数でも入れ歯の維持ができるため、非常に経済的です。

一方、維持力はあまり強くはないので、入れ歯は割と簡単に外れます。また、MRIを撮影する場合には、磁場の影響で画像にアーチファクト(障害陰影)を生じるので、インプラントにつけたキャップを取り外すことが必要になります。(下顎の磁性アタッチメントでは、脳のMRI画像にはほとんど問題が生じませんが)

下顎の総入れ歯(総義歯、フルデンチャー)は、非常に安定が悪く浮き上がりやすいので、インプラント・アタッチメント・デンチャーは非常に優れた治療法です。下顎の入れ歯でお困りの方は、担当の先生にご相談してみてはいかがでしょうか?

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