今回は、歯列矯正後の後戻りについて書きます。
歯列矯正をして歯列をきれいに整えた後ブラケットなどの矯正装置を外しますが、一旦きれいに歯が並んでも、歯は元の歯並びに戻ろうとします。これを「後戻り」と呼んでいます。
この後戻りを防ぐために、歯並びをある程度の期間固定します。これを「保定」といいます。
歯並びの保定期間は、一般的に2年くらいは必要と思われますが、元の歯並びによっては後戻りを生じやすい場合があるので、これよりも長く保定をすることもあります。
例えば、歯のねじれ(捻転)や開口(オープンバイト)などは後戻りを起こしやすく、保定が非常に重要です。
保定の方法には2種類あり、
①固定式 歯の裏側からワイヤーを接着剤で固定する方法
●メリット 自分で外せないので、保定の効果が確実
装置の違和感が少ない
●デメリット ワイヤーの周りが歯磨きしにくい
接着剤が外れたまま気が付かないでいると、虫歯になりやすい
②可撤式
●メリット いつでも自分で取り外しができるので、歯磨きがしやすい
●デメリット 自分で外せてしまうので、保定の効果が患者さん次第
保定装置の種類によっては、違和感が大きくてしゃべりにくく、見た目も悪い
どちらの方法もメリット、デメリットがありますので、矯正治療をお考えの方、または現在治療中の方は、どちらのタイプになるか担当の先生にお聞きしてみましょう。