今日は、歯列矯正について書きます。

 

 

 

 

 歯並びが悪く、見た目が気になっていらっしゃる方は結構たくさんいます。

 

 

最近では、歯の表面に付ける矯正装置(ブラケットと呼ばれるもの)もだいぶ認知され、矯正治療を希望される方にとって、治療を受ける敷居が低くなってきたように思います。

 

 

 矯正治療を希望される方の多くは、お子さん(正確には保護者の方ですが)か女性です。

 

 

特に女性が多いのは、美について非常に敏感で、なおかつ歯のお手入れも熱心だからでしょう。男性の方が決してそうでないというわけではありませんが、女性のほうが、きれいになることに対して非常に前向きで、あまり弱音を吐きません。女性の方の我慢強さには、本当に感心します。

 

 

 ところで、矯正治療の目的は、歯並びをきれいにすることだけにとどまりません。歯並びがきれいになることで、咬み合わせが良くなり、ブラッシングやフロッシングなどのお手入れもしやすくなります。

 

 

 

 

 また、歯並びが悪くなると、歯が正常にかみ合わなくなり、無意識に顎をずらして咬むようになります。この無意識のうちに起こる顎のずれが非常に厄介です。このことにより、主に次のような症状が出やすくなります。

 

 

 ①不正な咬み合わせが歯を揺すり、歯周病のように歯槽骨の吸収が起こって、歯がぐらぐらするようになる(咬合性外傷)

 ②顎の関節に負担がかかり、顎関節症になりやすい(顎が痛い、口が開かない、口を開けると音がするなど)

 ③顎がずれ、顔が左右非対称にゆがむ

 ④咬み合わせの不具合により、肩や首が凝ったり、慢性的な頭痛等が起こりやすい

 

 

 つまり、歯並びが良くなる(正確には咬み合わせが良くなる)と、このような症状が軽減したり、改善する可能性があります。

 

 

 

 矯正治療は、きれいに歯を並べることだけが目的ではありません。

 「美しく、より健康になる」、これが正しい歯列矯正の本当の目的です。